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過眠症とは?原因によっては治療が必要です!【日中強い眠気がある方必見】

2024.01.29

過眠症とは?原因によっては治療が必要です!【日中強い眠気がある方必見】

「過眠症って何?」「どうして起こるの?」「できれば治療法や予防法を知りたいな…」と考えている方もいるのではないでしょうか。

過眠とは日中に過度な眠気がある症状のことで、特に過眠症状を示す病気を「過眠症」と呼んでいます。過眠を改善するためには、日常生活の見直しや原因になっている病気の治療が必要です。質の良い睡眠が取れるように日常生活を整えれば、過眠は予防できることが多いでしょう。

この記事では、過眠症について、過眠を引き起こす原因、過眠症を引き起こす病気、治療できる過眠を引き起こす病気、過眠症の予防について、解説します。この記事を読めば、過眠症について理解できます。

過眠症とは?

過眠症とは?

「過眠」とは本来起きて活動している時間帯(通常は日中)に過度な眠気があり、居眠りを繰り返す状態のことで、「過眠症」とは過眠症状をきたす病気の総称です。原因は様々ですが、「過眠症」という病気だけではなく、他の病気の一症状としての過眠や環境的な要因があることも考えられます。

過眠症を疑う場合は、まず過眠症状が「いつ」「どのくらいの強さで」「どんな頻度で」「どのくらいの時間」あるのかを把握します。睡眠が十分に取れていない可能性もあるので、「睡眠時間の長さや質」「日常的に摂取している物質の影響」「身体や心に関わる病気」「眠気以外の症状」なども合わせて確認してみましょう。

参考:
不眠・過眠と概日リズム障害|日本神経治療学会治療指針作成委員会

過眠を引き起こす原因

過眠を引き起こす原因

過眠を引き起こす原因は様々ですが、下記の2つに分類できます。

  • 日常生活が原因の過眠
  • 病気の一症状が原因の過眠

自分の生活を振り返ってみましょう。

日常生活が原因の過眠

日常生活に原因があって、過眠症状が出る場合があります。日常生活の原因として挙げられるのは、以下のことです。

  • 睡眠不足
  • 睡眠の質を低下させる環境
  • 摂取物質の影響

健康でも長期間睡眠不足が続いてしまうと、昼間に強い眠気が出てしまうことがあります。このような場合は、睡眠を十分とるようにすれば、日中に強い眠気が出ることはなくなります。睡眠時間には個人差があるので、周囲の人達が4~5時間で大丈夫でも自分も平気だということはありません。

睡眠を取るのに適切ではない音や光、温度や湿度、寝具である場合も、十分に眠れないので、昼間に眠気が出てしまう場合もあります。アルコールやカフェイン、服用している薬が睡眠に影響を及ぼしてしまう場合も過眠状態になることがあります。

  • 身体疾患:花粉症、脳血管障害、頭部外傷、全身性炎症疾患、甲状腺機能低下症など
  • 心理的ストレス、精神疾患:不眠症、うつ病、双極性障害など
  • 睡眠の質を低下させる疾患:睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害
  • 概日リズム睡眠・覚醒障害:時差ぼけ、睡眠・覚醒後退障害など

病気の兆候である場合は、医師と相談することをおすすめします。特に車の運転や危険な作業する場合に強い眠気が出ると大事故を起こしてしまうかもしれませんので、注意が必要です。

過眠を引き起こす病気

過眠を引き起こす病気

過眠を引き起こす病気は、大きく以下の2種類に分けられます。

  • 睡眠中の身体症状のために深く眠れず、慢性の睡眠不足となってしまうもの
  • 脳の中の睡眠を調節する機構がうまく働かず、日中に強い眠気が出現するもの

1の例として睡眠時無呼吸症候群とうつ病、むずむず脚症候群を、2の例としてナルコレプシーと特発性過眠症を説明します。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まる病気です。呼吸が止まると血中酸素濃度が低下するので、目が覚め再び呼吸し始めますが、睡眠に入るとまた止まるのです。これを一晩中繰り返すために、睡眠の質が落ちてしまいます。ひどいイビキがあって気づくことが多いと言われています。

1時間当たり10秒以上の呼吸停止が20回以上出る中等症以上の睡眠時無呼吸症候群を放置すると、心筋梗塞や脳梗塞、生活習慣病、眠気による事故などを引き起こし、10年後には3~4割が死亡してしまうといわれており、早期治療が大切です。

参考:
昼間の眠気 -睡眠時無呼吸症候群・ナルコレプシーなどの過眠症は治療が必要|e-ヘルスネット(厚生労働省)

うつ病

うつ病は、気分障害に分類される精神疾患の一つです。気分が落ち込み、意欲も低下して、仕事や勉強など日常生活に障害が出てきます。うつ病になると、脳内でセロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の伝達がうまく行かなくなり、さまざまな症状が出現します。睡眠障害もその一つです。悲観的になるので、自殺を考える場合もあります。
参考:
うつ病の特徴|こころの情報サイト(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)

むずむず脚症候群

むずむず脚症候群は、脚を中心に安静を保つことが難しくなることが主な症状です。夕方から夜間にかけて症状が強く出るので、しばしば不眠と関係します。睡眠を取ろうとして布団に入ると症状が出てきたり、寝ている間にも手足が勝手に動いてしまったりするために、寝つきが悪かったり、途中で目覚めたりしまうこともあります。

参考:
レストレスレッグス症候群 / むずむず脚症候群|e-ヘルスネット(厚生労働省)

ナルコレプシー

普通だと居眠りするような状況ではないのに眠り込む「睡眠発作」を繰り返し、居眠り状態が10~20分程度持続します。また、笑いや怒り、悲しみ、驚きなど、強い感情の変化があると、突然全身の筋肉が脱力してしまう「情動脱力発作」を伴う場合もあります。

日本人の有病率は0.16%(600人に1人)です。また性差はないと考えられていますが、病院で治療を受けている患者は男性の比率が高くなっています。好発年齢は10代から20代前半で、特に14~16歳にピークがあり、40歳以後は稀です。居眠りのために仕事中にミスする、ケガするなどで、失職してしまうこともあり、QOLだけでなく、社会的不利益を生じる可能性もあります。

参考:
ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン|日本睡眠学会

特発性過眠症

特発性過眠症の眠気の強さは、ナルコレプシーよりも軽く、どうしても居眠りしてはならない時には我慢できる場合もあります。有病率は不明ですが、ナルコレプシーの1/3~3/4くらいと言われています。

昼間に過度な眠気がある場合はナルコレプシーや特発性過眠症などの「中枢性過眠症」

特発性過眠症

日中に過度な眠気があり、過眠の原因になるような日常生活上の問題や病気の一症状である可能性がなければナルコレプシーや特発性過眠症などの「中枢性過眠症」を疑うことになります。

中枢性過眠症の評価には精密検査が必要です。精密検査は、夜間睡眠の状態を「睡眠ポリグラフ検査」で確認した後、翌日の日中にMSLT検査 (Multiple Sleep Latency Test: 反復睡眠潜時検査)をして、総合的に判断します。

治療できる過眠を引き起こす病気

治療できる過眠を引き起こす病気

過眠を引き起こす病気である場合も治療を施すことで、過眠症状が改善する可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群

過眠を引き起こす病気である場合も治療を施すことで、過眠症状が改善する可能性があります。
肥満の人は気道周囲にも脂肪がついているので、気道が狭く、そのために睡眠時無呼吸症候群を発症している場合もあります。この場合に行うのは減量や生活指導です。また、寝姿勢によっては気道が狭くなり、無呼吸のリスクも高まるので、問題があれば体位療法をします。一般的に、横向き寝よりも仰向け寝のほうが無呼吸症状の発生リスクは高くなります。

軽症から中等症の場合に使うのが、主にマウスピースです。中等症から重症の場合、主にCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)療法が行われます。その他に根治的な方法として、外科手術があります。

いびきメディカルクリニックで行っている治療は「パルスサーミア」です。最新レーザー治療のパルスサーミアは、従来のレーザー治療のデメリットを軽減しながら治療します。

睡眠時無呼吸症候群の治療について、詳しい情報は下記記事にも掲載されているのでご覧ください。

参考:
ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン|日本睡眠学会

うつ病

うつ病の治療には、医薬品による治療の「薬物療法」、専門家との対話で進める治療「精神療法」、また、散歩などの軽い有酸素運動の「運動療法」が知られています。うつ病治療の前には、ゆっくり心身の休養がとれるように環境を整えることが大切です。職場や学校を休み自宅で過ごす、時には入院することで症状が軽減することもあります。精神的・身体的ストレス解放されて過ごすことは、再発予防のためにも重要です。

参考:
うつ病の特徴|こころの情報サイト(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所)

むずむず脚症候群

症状が軽い場合は、日常生活の改善が大切です。就寝前の飲酒は、症状を悪化させるので控えましょう。カフェインを大量に摂取すると症状の悪化や睡眠に悪影響があるので、夕方以降はとらないようにしましょう。また、シャワーなどの刺激が良い場合もありますが、熱いシャワーなのか冷たいほうなのかは、個人差があります。

症状が重い場合に行うのは薬物療法です。鉄不足が原因になっている場合は鉄剤を服用します。また、神経伝達物質ドパミンの伝達機能を改善する働きのあるのみ薬や貼り薬、神経に直接作用するのみ薬を使うこともあります。薬物療法は睡眠障害の専門医を受診して、適切な方法で行うことが重要です。

ナルコレプシー

ナルコレプシーの根本的な治療は現時点ではありません。しかし、対症的治療を続けることで、強い眠気などの症状は改善できます。治療は「薬」と「生活習慣の見直し」の2本立てです。

ナルコレプシーの薬は、主に「中枢神経刺激薬」と「三環系抗うつ薬」の2つです。症状の一つの日中の強い眠気と居眠り(睡眠発作)には中枢神経刺激薬、強い感情的刺激で起こる「情動脱力発作」には少量の三環系抗うつ薬を服用します。どちらも投与初期に副作用が比較的多いですが、次第に軽くなるといわれています。

特発性過眠症

治療はナルコレプシーと同様に、「薬」と「生活習慣の見直し」です。睡眠を十分取るために生活習慣を整え、昼間の過度な眠気に対処するために「覚醒維持薬」を服用する場合もあります。比較的長期化する病気ですが、自然に治ることもあります。

過眠症の予防

過眠症の予防

過眠症の予防で大切なのは、質の良い睡眠が取れるように日常生活を整えることです。現状で睡眠に不安がある人は、下記のポイントを参考にして、日常生活を見直して改善しましょう。

  • 規則正しい生活習慣で過ごす
  • 定期的な運動習慣を持つ
  • 朝に太陽の光を浴びる
  • 食事を決まった時刻に摂取する
  • 夕方から夜に入浴する
  • カフェイン、ニコチン、アルコールの摂取時刻に注意する

規則正しい生活は体内時計整えるので、睡眠が円滑に行えるようになります。また、運動習慣があると不眠になりにくいことがわっています。特に睡眠維持に効果があるのが、習慣的な運動です。過度な運動は睡眠を妨げるので負担が少なくて継続できるウオーキングやランニングなどのような有酸素運動が良いでしょう。

太陽光は体内時計を24時間に調節する役割があります。人間の体内時計の周期は24時間よりやや長めなので、何もしないと少しずつ生活がずれてしまいます。朝起きたらすぐにカーテンを開けて、太陽光を部屋に取り込みましょう。食事は決まった時刻に摂取しましょう。食事はエネルギーを補うことで活動を増やして、睡眠を良く取れるようにするだけでなく、体内時計を整えるためにも役立ちます。

入浴の加温効果は睡眠にプラスに働きます。就寝前に一時的に体温をあげると寝つきが良くなるのです。自分の体調や好みに合わせて、夜、入浴するようにしましょう。

コーヒーや緑茶、チョコレートなどカフェインが含まれる飲み物や食べ物には覚醒作用があります。敏感な人の場合は、就寝前5~6時から控えるようにしましょう。就寝前の喫煙や飲酒も控えるようにしましょう。ニコチンは刺激剤として作用し、またアルコールは明け方の睡眠を妨げます。

参考:
快眠と生活習慣|e-ヘルスネット(厚生労働省)

過眠症状にお悩みならいびきメディカルクリニックにご相談ください

過眠症状にお悩みならいびきメディカルクリニックにご相談ください

今回は、過眠症について、過眠を引き起こす原因、過眠症を引き起こす病気、治療できる過眠を引き起こす病気、過眠症の予防について、解説しました。

過眠とは日中に過度な眠気がある症状のことです。過眠を改善するためには、日常生活の見直しや原因になっている病気の治療が必要です。質の良い睡眠が取れるように日常生活を整えれば、過眠は予防できることが多いでしょう。

最後に、過眠症状で悩んでいる方にいびきメディカルクリニックからお知らせです。私たちいびきメディカルクリニックは、いびき・無呼吸治療をする専門医院です。上記の「パルスサーミア治療」は、いびき・無呼吸症状改善の最新治療で、これまで多くの患者様を治療してきました。治療を受けてみたい方はぜひご相談ください。無料カウンセリングをしています。

【よくある質問】
Q. 過眠症の原因は何ですか?

A. 過眠を引き起こす原因は様々ですが、日常生活や病気の一症状の場合があります。健康でも長期間睡眠不足が続いてしまうと、昼間に強い眠気が出てしまうことがあります。また、就寝時に眠りを妨げる音や光などがある場合も十分な睡眠を取ることはできません。アルコールやカフェイン、服用している薬が睡眠に影響を及ぼしてしまう場合も過眠状態になる場合があります。

過眠が症状に出てしまう疾患として挙げられるのは、花粉症、脳血管障害、頭部外傷、全身性炎症疾患、甲状腺機能低下症、精神疾患、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、睡眠・覚醒後退障害などです。

Q.過眠症はどうやって治すのですか?

A.日常生活に問題がある場合は、睡眠環境を整え、飲食物の摂取時刻などに気をつけます。また過眠が症状に出てしまう疾患の疑いがある場合は、速やかに医療機関を受診して、医師に相談しましょう。治療することで過眠状態が改善する可能性があります。

日常生活の問題や疾患の症状である可能性が排除できた場合は、中枢性過眠症の可能性があります。睡眠障害の専門医に相談して早めに対処しましょう。

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