【女性向け】いびきの治し方6選|簡単セルフケアから最新治療まで

いびきの治療・治し方
2024.09.02
女性におすすめないびきの治し方6選!自宅でのセルフケアや治療法を解説!
このコラムの監修医師
田沼 欣樹
医療法人社団 紡潤会 指導医、いびきメディカルクリニック いびき専門医。防衛医科大学校卒。いびきや睡眠時無呼吸の治療を通じて、長期的な健康維持を支援している。
田沼 欣樹
医療法人社団 紡潤会 指導医、いびきメディカルクリニック いびき専門医。防衛医科大学校卒。いびきや睡眠時無呼吸の治療を通じて、長期的な健康維持を支援している。

「パートナーにいびきがうるさいといわれ、ショックを受けています」
「女性がいびきをかくなんて、恥ずかしくて誰にも相談できない…」
いびきは男性がかくイメージですが、女性でもいびきに悩む方は数多くいらっしゃいます。

いびきの原因はさまざまです。しかし、いびきを放置すると睡眠の質が低下し、心身の不調や美容に影響を及ぼす可能性があります。深刻な病気を引き起こすリスクもあるため、これを機に、生活習慣を見直してみましょう。

本記事では、女性のいびきの治し方について、セルフケアと医療機関での治療に分けて紹介します。

女性のいびきについて

女性のいびきについて

女性のいびきは、男性に比べると発生率が低いと言われています。実際、30~35歳の男性では約20%がいびきをかくというデータがある一方、同年代の女性では約5%にとどまるとする統計もあります。

しかし、「いびきが少ないから大丈夫」と油断は禁物です。女性のいびきは、美容や健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、軽視できません。

たとえば、いびきによって睡眠の質が下がると、肌のバリア機能が低下し、ニキビや吹き出物、乾燥肌などの原因になることがあります。さらに、目の下のクマが目立つことで、見た目の印象に影響し、ストレスにつながることもあるでしょう。

また、睡眠不足によるホルモン分泌の乱れは、集中力の低下や仕事のパフォーマンス低下にもつながります。うつ病や不安障害など、精神的なリスクが高まることもあるため、「たかがいびき」と放置せず、早めに対策を講じることが大切です。

参考:
・睡眠時無呼吸症候群:外科的治療|池田 勝久(順天堂大学医学部耳鼻咽喉科学講座教授)

女性のいびきの原因

女性のいびきには、女性ホルモンの変化や骨格的な特徴が関係しているとされています。
加齢とともにプロゲステロンの分泌が減少すると、気道の筋肉がゆるみやすくなり、いびきの原因になります。

また、女性は男性に比べて顎が小さく、気道が狭くなりやすい傾向があります。特に小顔の人ほど、気づかないうちにいびきをかきやすい構造になっていることがあります。

女性のいびきの特徴

女性はいびきをかく頻度が男性よりも少ないとされており、特に若年層ではその傾向が顕著です。
しかし、加齢によってホルモン分泌が低下すると、いびきのリスクは上昇します。

また、女性はいびきの音が小さく、周囲からも指摘されにくいため、自覚しづらいという特徴もあります。
そのため、「気づいたときには深刻化していた」というケースも少なくありません。

【女性におすすめ】今日からできるいびきの治し方

【女性におすすめ】今日からできるいびきの治し方

いびきが原因で家族の眠りを妨げてしまったり、パートナーに指摘されて気まずくなった経験はありませんか?
女性の場合、「まさか自分がいびきをかいているなんて…」と驚かれることも少なくありません。

とはいえ、いびきの多くは生活習慣を見直すことで改善が期待できます。
まずは、自宅でできるセルフケアから始めてみましょう。

女性のいびきの治し方①:ダイエット

首まわりの脂肪が気道を圧迫することで、いびきが起きやすくなることがあります。
とくにBMIが25以上の方は、いびきのリスクが高まる傾向があるといわれています。

「最近ちょっと体重が気になる…」という方は、無理のない範囲での体重管理を心がけましょう。
栄養バランスのとれた食事に加え、ウォーキングなどの有酸素運動と軽めの筋トレの組み合わせが効果的です。

ただし、過度な食事制限や急激なダイエットはリバウンドの原因にも。
無理せず、継続できる方法を選ぶのがポイントです。

より詳しい情報は以下の記事も参考にしてください。

参考:
・肥満と閉塞性睡眠時無呼吸の相互作用|アベル・ロメロ・コラル(医学博士・理学修士)、ショーン・M・ケイプルズ(DO)、フランシスコ・ロペス・ヒメネス(医学博士・理学修士)、ヴィレンド・K・サマーズ(医学博士・理学博士・FCCP)
・日本胸部疾患学会雑誌 いびきについての疫学的検討|黒野 隆, 新島 眞文, 佐久間 哲也, 巽 浩一郎, 木村 弘, 国友 史雄, 巨田 康祐, 栗山 喬之

女性のいびきの治し方②:寝る前の飲酒を控える

アルコールは、いびきを悪化させる原因の一つです。アルコールは喉の筋肉を弛緩させます。すると、気道が狭くなったり、舌が気道を塞ぎやすくなったりして、いびきを引き起こします。

また、アルコールには利尿作用があり、脱水症状を起こしやすいデメリットがあります。鼻腔や喉の粘膜が乾燥して鼻詰まりを起こすと、口呼吸を促すため、いびきを悪化させるのです。

女性のいびきの治し方③:禁煙する

喫煙は、いびきだけでなく全身の健康に悪影響を及ぼすことが知られています。
とくに鼻や喉の粘膜が刺激を受けやすくなり、炎症やむくみを引き起こすことで、気道が狭くなってしまうのです。

その結果、いびきが悪化するだけでなく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のリスクも高まります。
SASは、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気で、放置すれば命に関わるケースもある深刻な疾患です。

禁煙には、いびきの改善だけでなく、睡眠の質や日常の疲労感の軽減、さらには美容面でもうれしい効果が期待できます。
「そろそろやめたいかも…」と思っていた方は、いびき改善をきっかけに禁煙をはじめてみてはいかがでしょうか。

女性のいびきの治し方④:ストレスを溜めない

疲れやストレスは、いびきを引き起こす一因とされています。
ストレスを感じると交感神経が優位になり、身体が緊張状態となって気道が狭くなりやすくなります。
また、ストレスは睡眠の質を低下させる原因にもなります。

ストレス対策としては、適度な運動が効果的です。運動は、気分転換になるだけでなく、筋力アップやダイエットなどの副次的な効果も期待できます。
自分に合ったストレス解消法を見つけ、日常生活に取り入れていくことが大切です。

女性のいびきの治し方⑤:枕を変える

質の高い睡眠をとるためには、枕の高さは非常に重要性です。自分に合っていない枕で寝ると、首や肩に負担がかかり、いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)、肩こり、頭痛などの原因となります。

自分に合った枕を選ぶポイントは以下の通りです。

  • 自分の体形に合ったものを選ぶ
  • 寝姿勢に合った高さを選ぶ
  • 硬さや素材にこだわる
  • 定期的に買い替える

自分の体型や寝姿勢に合った枕を選びましょう。基本的には、首の傾斜や肩幅に合った枕が呼吸しやすくなります。

仰向けで寝る場合は、首筋とマットレスの間に隙間ができない高さの枕を選びましょう。横向きで寝る場合は、肩幅と同じ高さの枕がおすすめです。

また、首や肩の負担を軽減するためには、適度な硬さが求められます。柔らかすぎる枕は首や肩を支えきれず、硬すぎる枕は首や肩に負担がかかるからです。通気性や吸湿性が良い素材の枕を選びましょう。羽毛や羊毛、低反発素材などがおすすめです。枕は消耗品なので、定期的な交換も忘れずに。

女性のいびきの治し方⑥:いびき対策・防止グッズを取り入れる

ドラッグストアや生活雑貨店では、いびき防止グッズが手に入ります。
たとえば、以下のようないびきグッズが見つかるでしょう。

  • 鼻腔拡張テープ
  • 口閉じテープ
  • いびき防止マウスピース

鼻腔拡張テープとは、鼻の穴を広げて、鼻呼吸を促進するテープです。鼻から空気が通りやすくなるため、いびきの発生を防げます。
口閉じテープは、寝ている間に口が開かないよう、唇に対して垂直に貼るテープです。口呼吸を防いで、鼻呼吸を促します。
そのほか、いびき防止用のマウスピースや枕なども活用して、いびきを防ぎましょう。

いびきのセルフケアで改善が見られない場合

いびきのセルフケアで改善が見られない場合

紹介したいびき対策を試しても、まったく改善が見られない場合は、医療機関の受診がおすすめです。女性のいびき治療で、主な治療法を4つご紹介します。

女性のいびき治療①:マウスピース

マウスピース療法は、軽度~中等度のいびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に有効な治療法です。マウスピースを装着して下顎を前方に出し、気道を広げることで、いびきを軽減します。

マウスピース療法のメリットは、以下の通りです。

  • 手術に抵抗がある場合に検討できる
  • 比較的簡単に始められる
  • 副作用が少ない

しかし、デメリットもあります。

  • 装着に慣れるまで時間がかかる場合がある
  • マウスピースが破損したり変形したりする場合がある
  • すべての人に効果があるわけではない

マウスピース療法は、いびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療として有効な治療法ですが、すべての人に効果があるわけではありません。

女性のいびき治療②:CPAP(シーパップ)療法

CPAP(シーパップ)療法は、睡眠中に鼻や口にマスクを装着し、気道に圧力をかけて気道を開通させる治療法です。中等度~重度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)に広く適用されています。

CPAP(シーパップ)療法のメリットは、以下の通りです。

  • 効果が高い
  • 比較的簡単に始められる
  • 副作用が少ない

しかし、装着に慣れるまで時間がかかる点、マスクやチューブに違和感を抱く点、手入れや管理が面倒な点などがデメリットです。
下記記事では、CPAP(シーパップ)療法を詳細に解説していますので、チェックしてみてください。

女性のいびき治療③:外科手術

重度のいびきや睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療として外科治療が選択される場合があります。代表的な外科手術は、喉の軟口蓋や咽頭の一部を切除する「口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)」や、扁桃腺を切除する「口蓋扁桃摘出術」などです。

CPAP(シーパップ)療法などの他の治療法で効果が得られない場合に、根本的な解決が期待できます。
ただし、全身麻酔のリスク、激しい痛みや術後のケア、入院の手間などのデメリットを受け入れなくてはいけません。

女性のいびき治療④:いびきレーザー治療

いびきレーザー治療には大きく分けて2種類あり、
・軟口蓋や口蓋垂の粘膜に熱エネルギーを照射して引き締めを促す方法(照射型)
・いびきの原因となる組織をレーザーで物理的に切除する方法(切除型)
があります。

照射型は、のどの粘膜を軽く刺激することで振動を抑え、出血や強い痛みが少ないのが特長です。複数回の施術が必要になる場合がありますが、日常生活への影響が少なく、安全性が高い方法といえます。

一方、切除型は高い効果が期待できますが、術後に一時的な痛みや腫れが生じやすく、ダウンタイムも比較的長くなる傾向があります。

いびきメディカルクリニックでは、照射型の中でもさらに深部までアプローチできる**「パルスサーミア」**というレーザー治療を導入しています。表面を焼かずに粘膜を活性化し、痛みが少なく、入院や長期の休養も不要なため、仕事や育児と両立したい方にもおすすめです。

<いびきメディカルクリニックの痛くないいびきレーザー治療「パルスサーミア」の詳細はこちら>

女性のいびきを治療してコンプレックスを解消しよう

女性のいびきを治療してコンプレックスを解消しよう

「いびき=男性のもの」というイメージが根強いため、女性でいびきに悩んでいても、恥ずかしくて相談できないと感じる方は少なくありません。
しかし、いびきは単なる音の問題ではなく、睡眠の質の低下や日中の倦怠感、集中力の低下、頭痛などを引き起こす可能性があるため、放置するのは危険です。

特に女性は、ホルモンバランスの変化や加齢の影響でいびきをかきやすくなる傾向があります。セルフケアで改善するケースもありますが、効果が出ない場合や悪化していると感じる場合は、早めに医療機関での診断を受けることをおすすめします。

いびきメディカルクリニックでは、いびき治療に特化した経験豊富な医師が、丁寧な診察とカウンセリングをもとに、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。
「いびきが気になって旅行やパートナーとの時間を楽しめない」「年々いびきが大きくなっている」とお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

FAQ

よくある質問

女性のいびきを治す方法は?
女性のいびきの治療法とは?
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