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子どものいびき・睡眠時無呼吸症候群には要注意!年齢別に原因を解説

2023.09.26

子どものいびき・睡眠時無呼吸症候群には要注意!年齢別に原因を解説

「最近、子どもが睡眠中にいびきをかきはじめた…」
「子どものいびきって放っておいても大丈夫?」

子どもがある日突然いびきをかきはじめたら、不安になる親御さんは多いでしょう。

結論からいうと、子どものいびきは放置してはいけません。昔から’いびきをかいているとよく眠っている’と思われがちですが、むしろその逆なんです。いびきは、睡眠が妨げられているサインといっても良いでしょう。

この記事では、子どもに発生するいびきの原因(年齢別)となぜ危険なのか解説したのち、大人も気をつけたいいびきやそれに伴う合併症、そしていびきに悩む大人にぜひ受けてほしい最新治療について解説していきます。

子どものいびきは要注意?

勉強机で寝ている男児

多くの人は、子どもがいびきをかいていると「ぐっすり眠っているんだな」と感じるかもしれません。ですが実際はその真逆で、いびきは睡眠時無呼吸症候群という病気のひとつの症状で、睡眠が妨げられているサインでもあります。

まずは、小児期において発生する小児睡眠時無呼吸症候群について解説していきます。

小児睡眠時無呼吸症候群を発症しているかも…

そもそも睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、さまざまな原因で睡眠中に気道が狭くなり、しばしば無呼吸状態(呼吸が止まってしまう)に陥ってしまう病気です。正確には、気道が閉塞して無呼吸を起こすことから「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」と呼ばれています。

そして、小児期における閉塞性睡眠時無呼吸症候群を「小児睡眠時無呼吸症候群」といい、大人の場合と同様、寝ている間に何らかの原因で気道が狭くなることでいびきや無呼吸を発症します。

現在、小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群の有病率は約2%といわれていますが、大人以上にその実態や危険性が周知されていません。

しかも、睡眠時無呼吸症候群は大人でも発症を自覚するのが難しく、発見が遅れることがよくあります。それにもかかわらず、子どもは自身の体調不良に気づいたり、訴えたりするのが上手ではありません。そのため、何か異変があれば、周りにいる親が気づいてあげる必要があります。

参考
小児睡眠時無呼吸症候群
赤ちゃんといびき

【年齢別】子どものいびきの原因について

抱っこされている昼寝したあかちゃん

では、子どもがいびきや無呼吸を発症した場合、どのような原因が潜んでいる可能性が高いのでしょうか?年齢別に見ていきましょう。

0〜1歳

まず、0〜1歳についてですが、この年齢におけるいびき・無呼吸の発症の可能性はかなり低いとされています。

基本的に生まれて間もない赤ちゃんの鼻や、その奥にある空気が通る部分は大人と比べて柔らかいため、いびきにつながることはほぼありません。

ただ、鼻から息を吸うときに組織が震えていびきのような音が聞こえることがあります。これはいびきではなく、いびきに似た鼻息だとされています。これは成長に伴って自然に解消されていくものですので、心配する必要はないでしょう。

また、風邪をひいて鼻がつまっているときなども、鼻からいびきのような音が聞こえることがありますが、症状が改善されれば自然と良くなるので、こちらも過度に心配することはないでしょう。

参考:
赤ちゃんといびき
乳幼児期(1歳~)のいびき

2〜6歳

いびき・無呼吸の症状が見え始めるのが、扁桃組織の肥大が始まる2〜6歳の間です。

扁桃組織とは、咽頭の粘膜の中で発達したリンパ組織で、呼吸によって鼻や口から入ってくるウイルスや細菌を捕え、気管や肺に侵入するのを防ぐ免疫機能を持っています。

大人でも風邪をひいたときに口の中を見ると、舌の付け根の辺りが赤く腫れることがあるでしょう。これが、扁桃組織です。
ちなみに、私たちがよくいう「扁桃腺」は、医学的な用語ではなく俗語です。正しくは「扁桃組織」、もしくは「扁桃」と呼びます。

そして、この扁桃組織はさらに「口蓋扁桃」「咽頭扁桃(アデノイド)」「耳管扁桃」「舌扁桃」に分けることができ、成長に伴ってこれらは大きく発達します。

しかし、まれに成長の過程でこれらの扁桃、特に口蓋扁桃や咽頭扁桃が過剰に肥大化することがあり、気道を狭め、いびきや無呼吸を発生させることがあります。

これが、扁桃肥大やアデノイド肥大と呼ばれる症状です。

これらを発症すると、いびき・無呼吸の他に食事ができない、しばしば熱が出るといった症状を起こしますが、6歳頃をピークにその後は治っていくことが多いです。

ただし、中には肥大が治らず症状の改善が見られない場合があるので、そうなれば手術によって肥大を取り除くことが必要です。

子どもの扁桃肥大については、下記でも解説されています。

【喉が痛くてつらい!】扁桃肥大といびきについて

参考
扁桃肥大・扁桃腺肥大
扁桃肥大・アデノイド肥大

7歳以上

上記のような扁桃肥大やアデノイド肥大は、7歳以上、長くても10歳以上になれば、多くの場合は改善されていくことが多いです。しかし、扁桃組織の肥大などが見られないにもかかわらず、いびき・無呼吸を発症している場合は、別の要因を疑ってみる必要があります。

肥満

1つ目は、肥満です。

近年、子どもの肥満は増加傾向にあり、その原因は食事・おやつ・ジュースなどの過剰摂取や食生活の乱れ、さらに運動不足などが影響しているとされています。

そして、肥満になると腹部だけでなく首や舌にも脂肪が蓄積するようになり、睡眠中の気道を圧迫していびき・無呼吸を起こす原因になります。

さらに、肥満は次のようなリスクを高める可能性が指摘されています。

・糖尿病(2型)
・脂質異常症
・高血圧
・動脈硬化
・心筋梗塞
・脳卒中 など

下記に子どもの肥満を判定する「肥満度」の計算式と、子どもの成長段階における判定基準を記載しているので、ぜひ参考にしてください。

<計算式>
肥満度=(実測体重-標準体重)/標準体重×100(%)

<判定基準>
肥満度 幼児期 学童期以上
肥満度15%以上 太り気味 –
肥満度20%以上 やや太り過ぎ 軽度肥満
肥満度30%以上 太り過ぎ 中等度肥満
肥満度50%以上 – 重度肥満

参考
肥満|日本小児内分泌学会

アレルギー性鼻炎

2つ目が、アレルギー性鼻炎です。

アレルギー性鼻炎は、くしゃみや透明な鼻水、鼻づまりなどを主症状としており、下記の2つに分類されます。

・通年性アレルギー性鼻炎:ダニやホコリなどが原因で年中鼻炎症状が認められる
・季節性アレルギー性鼻炎(花粉症):スギやヒノキの花粉などが原因

本来、睡眠中は鼻呼吸をするのが基本ですが、鼻炎症状が強く出ていると鼻呼吸がうまくできずに口呼吸となり、舌が喉の奥に落ち込んでいびきをかきやすくなります。

最近は発症年齢の低下が進み、子どものアレルギー性鼻炎も多く確認されています。

しかも、風邪と症状がよく似ているため、適切な治療をしなければいつまでも症状が改善されないままです。ゆえに、長期間症状が続いている場合は速やかに医療機関を受診し、医師による診断を受けるようにしましょう。

参考
子どものアレルギー性鼻炎の特徴、診断のポイントについて

子どもがいびきをかいていたらすぐに病院へ

子供の口腔内を診る歯科医

このように、子どもがいびきや無呼吸を起こす原因はさまざまで、正しい診断・治療を受けるためにも早期発見と早期治療は欠かせません。

しかも、小児期における睡眠の質は、その後の成長や心身の発達に大きな影響を与えるものです。詳しくは次の記事に記載されていますが、子どもの健やかな成長を促すためには、なるべく早い治療が必要になります。

症状が疑われたときは、まずはかかりつけ医に相談するのが良いでしょう。その後、症状次第では他院や大きな病院を紹介してもらえることが多いです。

もし、かかりつけ医がない場合は、近くの小児科や耳鼻咽喉科、睡眠外来などがあれば受診するのをおすすめします。

参考
小児睡眠時無呼吸症候群

大人もいびきには気をつけよう

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子どもだけでなく、大人もいびきや無呼吸には注意が必要です。

本当に怖い!睡眠時無呼吸症候群の合併症

子どもと同じように、大人も睡眠時無呼吸症候群を発症するといびきをかいたり、慢性的な睡眠不足に陥ったり、日中に強い眠気を感じたりするようになります。

そして、大人は高血圧をはじめとした生活習慣病や、心臓病、脳卒中などの危険な合併症を引き起こすようになるのですが、さらに怖いのが強い眠気による居眠り運転です。

先ほども説明したように、睡眠時無呼吸症候群は発症していても自覚するのが困難な場合が多い疾患です。そのため、患者は「ちょっと寝不足かな…」程度にしか感じていません。

その結果、車の運転によって自分や相手に怪我をさせたり、物を壊してしまったりといった事故が相次いで起こっています。

実際、バスや電車をはじめとした公共交通機関の運転手が、睡眠時無呼吸症候群を発症しているにもかかわらず業務を続けたことで事故が発生し、死傷者が出たケースが多数報告されています。

ゆえに、大人も症状に心当たりがある場合は、速やかに医療機関を受診し、治療を受けることが先決です。

参考
いびきのメカニズム
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?[原因とメカニズム]なぜ呼吸が止まるのか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と事件・事故

【注目】睡眠時無呼吸症候群の最新治療

問診票を見ながら診察をしている医師とその患者

最後に、近年注目を集めている睡眠時無呼吸症候群の最新治療についてご紹介します。

パルスサーミアについて

パルスサーミアとは、特殊なレーザーを喉の口蓋垂(こうがいすい)や軟口蓋(なんこうがい)に当てることで粘膜を引き締め、睡眠中の気道の閉塞を解消し、いびき・無呼吸の根本治療を目指すことができます。

喉の粘膜にレーザーを当てると聞くと、怖いと思う方もいるかもしれませんが安心してください。パルスサーミアで使用するレーザーは特殊なレーザーで、傷つけることなく粘膜だけを引き締めることが可能です。

そのおかげで施術による出血はなく、なおかつ痛みもやや違和感を覚える程度です。また、治療後のダウンタイムも数日で済むので、食事や日常生活の制限などもなく、負担を最小限にすることができます。

加えて、施術に要する時間は約15分程度なので、日帰り手術が可能です。よって、日中は忙しくて治療に通えないサラリーマンや主婦の方でも、自分の都合の良い時間に治療を受けることができるため、高く評価されています。

参考
いびきの治療法

パルスサーミアを受けたいならいびきメディカルクリニックへ

これまで、睡眠時無呼吸症候群の治療といえば、CPAP治療が一般的でした。

CPAP治療は、鼻に装着したマスクから空気が送り込まれることで気道の閉塞を防ぎ、無呼吸の改善を行う治療法です。

医療機関で頻繁に行われている方法ですが、空気が送り込まれ続けることへの不快感や長期間にわたって治療を続けなければならないストレスによって、治療を断念する人も少なくありません。

パルスサーミアは、CPAP治療で効果が出なかった人にとって、新たな選択肢となるでしょう。

治療を受けてみたいと思った方は、いびきメディカルクリニックにご相談ください。事前の無料カウンセリングにお申し込みいただければ、専門のスタッフがお客様の不安や施術について丁寧にご説明いたします。

ただし、治療を受けられるのは18歳以上からで、それ以下の年齢の方は治療を受けることができません。

そして、本記事の最後に設置している予約フォームをご利用いただくと、オンラインで簡単に予約を取ることができます。こちらもぜひご活用ください。

参考
いびきの治療法

まとめ

 寝ながら笑う赤ちゃん 3/5 新生児微笑 えな笑い 天使の微笑み

今回は、子どものいびきや無呼吸の原因や、小児睡眠時無呼吸症候群の危険性について解説しました。

睡眠時無呼吸症候群は、多くの場合大人に見られる疾患です。しかし、子どもでも発症する可能性は十分にあります。

そして、本人が発症を自覚するのは大変難しいので、親が症状を発見したら速やかに医療機関に相談し、診断と治療を受けさせることが大切です。

同様に、大人も無呼吸症候群には要注意です。症状に心当たりがある場合は放置せず、なるべく早く治療を受けるようにしましょう。

【よくある質問】
Q.子どもがいびきをかく原因はなんですか?

A.子どものいびきの原因には、扁桃肥大やアデノイド肥大、肥満、アレルギー性鼻炎などがあります。

Q.大人がいびきをかくのも何かの病気でしょうか?

A.睡眠時無呼吸症候群という危険な疾患を発症している可能性があります。

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