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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状は?大きないびきと無呼吸を繰り返す

「十分な睡眠時間を取ったにもかかわらず疲れが取れない」

「最近、夜中に何度も目が覚めるようになった」

「日中、強い眠気を頻繁に感じるようになった」

このようなお悩みをお持ちの方は、睡眠時無呼吸症候群という病気になっている可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の特徴的な症状は、就寝中の大きないびきと無呼吸を繰り返すことです。そのため、自分では気づきにくく長い間苦しんでいる方も少なくありません。

この記事では、睡眠時無呼吸症候群の症状についてご紹介します。合併症、セルフチェック法、原因、検査方法、治療法などをご紹介しているので、今後の参考にしてみてください。

睡眠時無呼吸症候群が疑われる主な症状とは?

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に起こるため、症状に気づかない方も多いです。症状を分類すると「寝ている間の症状」と「起床時の症状」「日中の症状」に分けることができます。それぞれの症状を詳しくご紹介します。

参考:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020  P22~P27

寝ている間の症状

睡眠時無呼吸症候群の特徴的な症状は、大きないびきと無呼吸を繰り返すことです。寝ている間の症状は自覚しにくいため、家族に指摘されるまで気づかない人も少なくありません。

その他の症状としては、夜中に何度も目が覚める、何度もトイレに行く、激しい寝返り、息苦しさを感じる、寝汗をかくなどがあります。

いびきは睡眠時無呼吸症候群の特徴的な症状ですが、中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)ではいびきはみられません。いびきは狭くなった気道に空気が通ると、気道の粘膜などが振動することで発生します。しかし、中枢性睡眠時無呼吸症候群は、気道は狭くならず呼吸中枢の異常で無呼吸を繰り返す病気であるため、いびきはみられないのです。そのため、中枢性睡眠時無呼吸症候群は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)よりも気づくことが難しいといえます。

起床時の症状

十分睡眠時間を取ったにもかかわらず、起床時に熟睡感が得られない、疲れがとれていないといった症状があらわれます。無呼吸を繰り返しているため、血中の酸素が不足して深い睡眠が取れなくなるためです。 その他の症状としては、喉が渇いている、頭痛がする、寝起きが悪いなどがあります。

日中の症状

日中にあらわれる特徴的な症状は強い眠気です。無呼吸を繰り返し深い睡眠が取れず、十分な睡眠時間をとっても脳は十分に休んでいないためです。

その他の症状として、全身の倦怠感、集中力や注意力、記憶力の低下、性欲の減退などがあります。また常に眠気や疲労感があるため気分が落ち込み、うつ病に進展する可能性もあると考えられています。

そもそも睡眠時睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上繰り返す病気です。男性に多く成人男性の3~7%、女性の2~5%にみられ、男性は40~50代、女性は閉経後に増加します。また、睡眠中に血中の酸素量が不足しがちになるため、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を引き起こすリスクが高くなることも明らかになっています。

睡眠時無呼吸症候群は、原因によって閉塞性睡眠時無呼吸症候群と中枢性睡眠時無呼吸症候群に分類されますが、閉塞性睡眠時無呼吸症候群のことを睡眠時無呼吸症候群として使われていることが多いです。

参考:I-05 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS) – I.その他|一般社団法人日本呼吸器学会

睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック方法とは?

家族から睡眠時の大きないびきや無呼吸を指摘された方や、日中頻繁に強い眠気を感じる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

こちらのコラムに記載されているセルフチェックで確認してみてください。
睡眠時無呼吸症候群のセルフチェック14項目!リスクと治療法も紹介

エプワース眠気尺度

エプワース眠気尺度は、自己診断による眠気評価方法です。8つの質問に答えて合計点で日中の眠気を測定することができます。合計点が11点以上で睡眠時無呼吸症候群の疑いが強いですが、たとえ11点未満だったとしても、睡眠時に呼吸が止まる方や日中強い眠気を頻繁に感じる方は要注意です。

睡眠時無呼吸症候群の疑いが強い方は、医療機関に行き検査を受けることをおすすめします。

エプワース眠気尺度

スコア

0:眠ってしまうことはない

1:時々眠ってしまう

2:頻繁に眠ってしまう

3:ほぼいつも眠ってしまう

質問

  1. 座って読書中
  2. テレビを見ているとき
  3. 人の大勢いる場所(会議や劇場など)で座っているとき
  4. 他の人の運転する車に、休息なしで1時間以上乗っているとき
  5. 午後に、横になって休息をとっているとき
  6. 座って人と話しているとき
  7. 飲酒をせずに昼食後、静かに座っているとき
  8. 自分で車を運転中に、渋滞や信号で数分間、止まっているとき

合計点 0~5:日中の眠気少ない、5~10:日中軽度の眠気あり、11以上:日中に強い眠気あり

参考:「いびき」が激しい、睡眠中「何度も呼吸が止まる」、 日中の「耐え難い眠気」該当される方は要注意!

睡眠時無呼吸症候群の主な合併症とは?

睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や糖尿病、心疾患などの生活習慣病関連の合併症があらわれます。これらの合併症が原因で亡くなってしまう方もいるため、睡眠時無呼吸症候群は命にかかわるような病気と関連している深刻な病気ともいえます。

どのようなメカニズムで、睡眠時無呼吸症候群が命にかかわるような病気を引き起こすのかはまだ明らかになっていません。しかし、間欠的低酸素血症と交感神経の亢進が関係していると考えられています。

参考:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020  P48~P52
睡眠時無呼吸症候群 / SAS | e-ヘルスネット(厚生労働省)

間欠的低酸素血症と交感神経の亢進

間欠的低酸素血症は、血中の酸素濃度の低下した状態が断続的に続く病気です。これにより、体内の炎症が引き起こされるといわれています。

睡眠時は副交感神経優位となっていますが、無呼吸から呼吸を再開させるために交感神経が活性化されます。睡眠時に交感神経が優位になると、さまざまな調節機能のバランスが崩れ、体内の炎症やホルモン分泌異常などが引き起こされると考えられています。

高血圧

睡眠時無呼吸症候群は、無呼吸状態が断続的に続き、無呼吸から呼吸を再開させるために交感神経が優位な状態が維持されます。交感神経が亢進されることで、睡眠時の血圧が上がってしまうのです。

睡眠時無呼吸症候群は、二次性高血圧の原因疾患のひとつであると考えられています。二次性高血圧は、別の病気が原因で引き起こされた高血圧で、降圧剤が効きにくく原因となっている病気を治すことで高血圧が改善する可能性があります。

不整脈

睡眠時無呼吸症候群の合併症である不整脈は、交感神経の亢進が原因であると考えられています。本来副交感神経が優位である睡眠中に交感神経が優位になると、ストレスを受け心臓が異常な動きをするようになるからです。

睡眠時無呼吸症候群の症状が重くなるほど、不整脈を合併しやすくなるという報告があり、特に心房が痙攣するように拍動する心房細動の合併率が高いことがわかっています。

この種の不整脈は、治療を受けても再発する可能性があり、睡眠時無呼吸症候群の治療をすると改善がみられやすくなります。

糖尿病

睡眠時無呼吸症候群と糖尿病の関係は明らかになっていませんが、睡眠不足はインスリン抵抗性を高めるとされています。

また、間欠的低酸素血症と交感神経の亢進が糖代謝異常と関係していると考えられているのです。このようなことから、睡眠時無呼吸症候群は、2型糖尿病の発症リスクを高めるといわれています。 睡眠時無呼吸症候群の治療をすると、インスリン抵抗性が改善されるという報告もされています。

動脈硬化

睡眠時無呼吸症候群が高血圧の原因となることはご紹介しましたが、高血圧が原因で動脈硬化に進展しやすいといわれています。

また、血中の低酸素状態と正常な酸素状態が繰り返されることで体中が酸化ストレスに曝され、血管内皮の機能が障害され血管の壁にプラークが沈着し動脈硬化が進行してしまうのです。

動脈硬化の進行は、心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患の発症リスクを高めます。

睡眠時無呼吸症候群の治療をすれば、動脈硬化の改善に繋がるといわれています。

睡眠時無呼吸症候群の原因・検査方法・治療法とは?

ここでは、睡眠時無呼吸症候群の原因や検査方法、治療法などについてご紹介します。

睡眠時無呼吸症候群の原因

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、空気の通り道である気道が狭くなることが原因で起こる病気です。そのため、首周りの脂肪で気道が狭くなりやすい肥満の方が発症しやすいことがわかっています。首の太い方や生まれつき顎が小さい方、舌や扁桃が大きい方も気道を狭くする可能性があるため、肥満でない方でも発症しやすいです。また、呼吸がしにくくなる慢性鼻炎なども原因と考えられています。

中枢性睡眠時無呼吸症候群の原因は、呼吸中枢の異常で呼吸がしにくくなることです。呼吸中枢の異常が起こる原因はまだはっきりとわかっていませんが、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患の後遺症や、心不全などの心臓疾患と関係しているといわれています。

無呼吸症候群の検査

最初は問診で、睡眠時無呼吸症候群の特徴的な症状があらわれていないか確認することが必要です。問診で睡眠時無呼吸症候群の可能性があると分かった方は、自宅で行える簡易検査(アプノモニター)を受けます。簡易検査の結果でも睡眠時無呼吸症候群を疑われた方は、入院して精密検査(ポリソムノグラフィー検査)を受けることになります。

参考:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020  P31~P39

<アプノモニター検査>

アプノモニターは、自宅でできる睡眠時無呼吸症候群の簡単な検査方法です。就寝前に鼻と喉ぼとけの下、人差し指にセンターを取りつけてデータを測定します。

それぞれのセンサーで測定するのは、睡眠中の呼吸状態やいびきや空気が通る音、血中酸素飽和度です。記録されたデータから無呼吸の回数を解析し、睡眠時無呼吸症候群の可能性が疑われた場合は、ポリソムノグラフィー検査で詳しく調べることになります。

アプノモニター検査結果は、睡眠1時間当たりの無呼吸および低呼吸の平均回数(AHI)で表されます。

アプノモニターの診断基準を以下の表にまとめました。AHIが5回以上で睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。

AHI診断
4回以上正常
5~20回経過観察もしくは精密検査(自覚症状有)
20~40回精密検査
40回以上CAPA療法適応

<ポリソムノグラフィー検査(PSG)>

PSGは、睡眠時無呼吸症候群の精密検査です。入院して行う検査ですが、日常生活に支障をきたさないように、夜入院して検査を受け翌朝退院できるようなスケジュールを組んでくれている医療機関があります。

PSGの主な検査項目は以下の通りです。

・血中酸素飽和度

・空気の流れ

・胸部・腹部の換気運動

・筋電図

・眼球運動

・脳波

・心電図

・心拍数

・いびきの音

・睡眠時の姿勢 など ポリソムノグラフィーの検査結果を表にまとめました。重症度は、AHIが5~15は軽症、15~30は中等症、30以上は重症です。

AHI診断
4回以上正常
5~20回経過観察もしくは精密検査(自覚症状有)
20~40回精密検査
40回以上CAPA療法適応

睡眠時無呼吸症候群の治療方法

睡眠時無呼吸症候群は、重症度に応じて適切な治療法を選ぶことが大切です。

治療法は大きく分けると以下の4つになります。

・減量

・経鼻的持続陽圧呼吸療法装置(CPAP)

・外科手術

・マウスピース治療

<減量>

睡眠時無呼吸症候群になっている方は肥満であることが多いため、減量することで軽症なら改善する可能性があります。生活習慣や食生活を見直し、適度な運動をするように心掛けましょう。

また、今はまだ睡眠時無呼吸症候群になっていない方でも、予防として減量することをおすすめします。予防法について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群を予防したい!有効な対策を徹底解説

<CPAP療法>

CPAP療法は、鼻に装着したマスクから圧力をかけた空気を送り込み、上気道を広げ狭くなることを防止する治療法です。鼻から空気を送り込むため慢性鼻炎など鼻の通りが悪い方は、耳鼻咽喉科の病院へ行き鼻の治療を受ける必要があります。

<h4>外科手術</h4>

アデノイドや扁桃肥大が睡眠時無呼吸症候群の原因となっている場合は、外科手術で取り除くことで改善が期待できます。

また、レーザーを口蓋垂や軟口蓋周辺に照射して、引き締めることで睡眠時無呼吸症候群の改善を図る治療法もあります。この治療法は、組織を切除しないため出血がなく、痛みをそれほど感じません。

当院のレーザー治療・パルスサーミアについて詳しく知りたい方は、こちらのコラムでも紹介しているのでぜひご覧ください。
いびきのレーザー治療の効果とは?治療方法と施術までの流れ

<マウスピース治療>

マウスピース治療は、就寝時の顎の位置を調整して呼吸を改善させる治療法です。軽症~中等度の患者に用いられています。

マウスピース治療について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご覧ください。
睡眠時無呼吸症候群の治療法として知られるマウスピースとは?かかる費用や注意点を解説

睡眠時無呼吸症候群が心配な方はイビキメディカルクリニックへお気軽にご相談ください

睡眠時無呼吸症候群は、就寝時に特徴的な症状があらわれるため、気づきにくい病気です。命にかかわる重大な病気を合併する可能性もあるため、出来るだけ早く医療機関に診てもらい、適切な処置を受ける必要があります。

「睡眠時無呼吸症候群かも?」と思ったら、ぜひイビキメディカルクリニックにお問い合わせください。

新宿院、立川院、銀座院、名古屋院があり、駅から徒歩圏内の為、アクセスしやすい立地となっています。

皆様のご来院をお待ちしております。

まとめ

睡眠時無呼吸症候群の症状や合併症、原因、検査方法、治療法などについてご紹介しました。

ご紹介した症状に心当たりがある方は、睡眠時無呼吸症候群を軽視せず出来るだけ早く医療機関に診てもらい、適切な処置を受けるようにしてください。睡眠時無呼吸症候群で悩まれている方が、悩みから解放され充実した生活を送れるようになることを願っています。

【よくある質問】

Q.最近日中に眠気に襲われることが多くなりました。家族に寝ているときにいびきをかいているか確認したところ、いびきをほぼかいていないということでした。睡眠時無呼吸症候群とは関係ないのでしょうか?

A.いびきは睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状ですが、中枢性睡眠時無呼吸症候群ではいびきをかきません。眠気の原因を突き止めるために、医療機関で一度検査を受けてみてください。

Q.家族から大きないびきをかいていると言われるのですが、睡眠時無呼吸症候群でしょうか?

A.大きないびきをかいていても呼吸が止まっていなければ睡眠時無呼吸症候群ではありません。ご家族に呼吸も止まっているか確認してもらってください。もし、呼吸も止まっていたら、出来るだけ早く医療機関で診てもらうようにしてください。

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