第三回 いびきメディカルクリニック名古屋院 三木先生コラム

Dr.三木の安眠コラム
2024.10.26
三木理先生の紹介画像

いびきと経済損失

いびきメディカルクリニック 名古屋院の医師 三木 理 です。

いびきは 本人だけでなく、隣で寝ている人の睡眠も妨げています。睡眠障害は日常生活や仕事(あるいは学習)のパフォーマンスに影響しているのみならず、様々な健康被害をもたらしています。前回 健康被害について触れたので、今回は日常生活に及ぼす悪影響(とくに経済面)についてお話しします。

2006年 日本大学医学部の内山 真教授が不眠症や睡眠不足によって国内で生じる経済損失が年間3兆4693億円に上る(医療費も合わせると5兆円)と試算しています。
※参照元:日本大学新聞社ONLINE

2016年にはアメリカのランド研究所が睡眠不足による日本の経済損失を国内総生産の 1.86~2.92%(年間 1,380億ドル/15兆円)と発表しています。※アメリカでは 1.56~2.28%(年間 4,110億ドル)程と試算されています。

OECD(経済協力開発機構)の 2021年の発表によると日本人の睡眠時間は OECD加盟 33ヶ国中 最も短くなっています(日本のデータは 2016年)。ヨーロッパやアメリカでも不眠症や睡眠時無呼吸症候群などで治療が必要な人は多くいますが、日本はそれに加えて “睡眠不足” の人が圧倒的に多い国です。
※参照元:ウェルネス総合研究所

これは「寝る間を惜しんで」仕事や学習を行なうことが当たり前とされているためです。

そのため、睡眠は重要視されず、何かをやる(今はSNSやゲーム)ため 睡眠時間が真っ先に削られています。また、睡眠時間の確保も必要ですが、睡眠の質も重要です。

世界経済フォーラムの調査によると 平均睡眠時間が長い国の方が一人当たりの国内総生産が高い傾向にあります。

睡眠の質が低下する兆候として注意が必要なのは “いびき” です。いびきが毎日 続くようであれば、睡眠時無呼吸症候群を発症しているかもしれません。睡眠時無呼吸症候群は様々な病気のリスクが大きくなることはご存じだと思います。

健康被害に加えて、経済損失にも繋がっているため、早期に “いびき” に対処すれば 健康被害のみならず、経済損失を避ける(日常生活や仕事/学習のパフォーマンス向上) あるいは 日常生活や仕事/学習のパフォーマンスが向上し、経済的利益を得る(昇進や試験合格)ことが可能です。

“いびき” が毎日 続くようになる前から対処し、満足度の高い生活を目指しましょう。

睡眠の質や睡眠障害でお困りであれば、いびきメディカルクリニックに是非ご相談下さい。一緒に健康寿命を伸ばしましょう。

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