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【なぜ?】男性の方がいびきをかきやすいのは何故なのか

2022.11.11

「旦那のいびきがうるさくて眠れない!」

「彼氏のいびきがうるさくて一緒の寝室で寝られない…」

このように、パートナーや配偶者のいびきに悩んでいる人は多いでしょう。特に、男性は女性よりもいびきをかきやすい傾向にあり、女性がいびきをかく確率は約10%であるのに対し、男性は約25%の確率でいびきをかくといわれています。 では、どうして性別が違うだけで、ここまでいびきをかく確率に差が生まれるのでしょうか?この記事では、男性がいびきをかきやすくなる原因と、そのメカニズムを解説していきます。また、男性だけでなく女性にも気をつけてほしい、いびきを悪化させるNG習慣と、いびきを放置する危険性についても解説します。こちらもぜひ、参考にしてください。

男性がいびきをかきやすいのはなぜ?

考える男性

性別が違うだけで、どうしていびきのかきやすさに差が生まれるのかという理由は、男性の方が女性よりも内臓脂肪肥満になりやすいためです。

男性の方が内臓脂肪型肥満になりやすいから

肥満のタイプは、大きく分けて2種類です。

  1. 内臓脂肪型肥満(上半身肥満・リンゴ型肥満)
  2. 皮下脂肪型肥満(下半身肥満・洋ナシ型肥満)

この中で、男性は上半身に脂肪がつく、内臓脂肪型肥満になりやすい傾向があります。内臓脂肪型肥満は、腸管など内臓に脂肪がつくタイプの肥満で、お腹やウエストのあたりがポコっと出るのが特徴です。その見た目から、リンゴ型肥満とも呼ばれています。

このタイプの肥満になると、内臓だけでなく首や喉の周辺にも脂肪がつくようになります。すると、空気の通り道である気道が狭められ、大きないびきをかくのです。さらに、舌にも脂肪が付着し、舌根部が喉の奥を塞ぎやすくなることも、いびきをかく要因になります。

これに対し、女性は皮下脂肪型肥満になりやすい性質があります。脂肪がつくのは下半身(下腹部や腰回りなど)で、上半身にはあまりつきません。そのため、男性のように首の脂肪によって気道が狭められることは少ないので、女性は男性よりもいびきをかきにくくなります。

このように、男性と女性では同じ肥満でも脂肪のつき方が違うため、いびきのかきやすさも異なります。では、なぜ男性は内臓脂肪型肥満に、女性は皮下脂肪型肥満になりやすいのでしょうか?それには、女性ホルモンの働きが大きく影響しています。

・参考:
女性いびき-いびき外来 睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療日帰りレーザー手術 慶友銀座クリニック
女性と睡眠時無呼吸症候群

女性ホルモンの影響

女性ホルモンには、卵巣から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つがあります。これらは月経、妊娠などに深く関わるホルモンで、女性らしい丸みのある体つきを作るのにも役立っています。

このような女性特有の働きに加えて、エストロゲンとプロゲステロンにはいびきを防ぐ重要な役割があります。それは、エストロゲンの肥満防止効果と、プロゲステロンの気道開存効果です。 エストロゲンには血中コレステロールを下げる働きがあり、内臓に脂肪が沈着するのを防ぎ、内臓脂肪型肥満になりにくくさせています。また、プロゲステロンには上気道開大筋(上気道の開存を維持しようとする筋肉)の働きを活発にさせる効果があるため、男性よりも気道が広がりやすくなり、いびきをかきにくくなるのです。

参考:
女性いびき-いびき外来 睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療日帰りレーザー手術 慶友銀座クリニック
女性と睡眠時無呼吸症候群

いびきは女性も要注意

上記のように、女性はホルモンの働きによって、いびきをかく確率がかなり抑えられていることがわかります。しかし、だからといって「私は女性なのでいびきをかく心配はない!」と決めつけてはいけません。

女性は40歳を過ぎると、女性ホルモン分泌が低下し始め、そして60歳前後には閉経します。これによって、それまでは受けられた女性ホルモンの恩恵が受けられなくなるのです。

  • エストロゲン低下→内臓脂肪が溜まりやすくなる(首周りに脂肪がつきやすくなる)
  • プロゲステロン低下→気道の開存維持ができなくなる(気道が狭くなりやすい)

また、閉経して女性ホルモンのいびき防止効果が得られなくなった女性は、むしろ男性よりもいびきをかきやすくなります。

  • 加齢によって舌の筋力が低下→舌が喉の奥に落ち込みやすくなる
  • 女性は男性よりも小顔であごが小さく、首も短い→気道が狭くなりやすい

このような変化により、閉経した女性がいびきをかく条件は、男性とほぼ変わらなくなります。そのため、若い頃はいびきをかかなかったのに、中年に差し掛かったら急にいびきをかくようになったという女性は多くいます。よって、女性であっても、男性と同じようにいびきには注意が必要です。

参考:
女性いびき-いびき外来 睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療日帰りレーザー手術 慶友銀座クリニック
女性と睡眠時無呼吸症候群
どんな人が「いびき」をかきやすい?

いびきを悪化させるNG習慣

NGの札を持った女性

ここまでの内容を振り返ってみましょう。

  • 女性はホルモンの働きにより、男性と比べていびきをかきにくくなっている
  • 年齢を重ねると女性ホルモンの働きは弱まり、男性と同様にいびきをかくようになる

そして以下のような習慣を続けると、たとえ女性であっても、また若くて太っていなかったとしても、いびきをかくようになります。

飲酒

飲酒、特に寝酒はいびきを悪化させるNG習慣です。中には、「寝る前にお酒を飲むとよく眠れる」と考える人もいるでしょう。しかし、多量のアルコールは睡眠の大敵です。確かに、アルコールの催眠作用によって寝入りはスムーズになるかもしれませんが、利尿作用や脱水作用によって、その後の睡眠リズムは大きく崩れます。さらに、アルコールは通常よりも舌の筋肉を弛緩させるので、さらなるいびき悪化の原因にもなります。

どうしても寝る前に飲酒をする場合は、アルコール度数の極めて高いものをごく少量飲むようにしましょう。ただし、自分で飲酒量をコントロールできないのであれば、寝る前の飲酒は控えるのが得策でしょう。

参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
恥ずかしくて相談できない!「いびき」をかきにくくする方法

喫煙

喫煙も、いびき悪化の原因になります。理由は、タバコを吸うと鼻や喉の粘膜に炎症・腫れ・むくみを発生させ、よりいびきをかきやすくしてしまうからです。

また、喫煙の習慣がある人は、タバコを吸わない人よりもいびきの発症率が高くなるばかりか、悪化させる要因になるという報告もあります。さらにタバコは、いびきだけでなくさまざまな病気のリスクを高めることにつながるため、まさに百害あって一利なしです。いびきをかかないようにするには、喫煙もアルコールと同様に控えるのがベストでしょう。

参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介

睡眠薬の服用

睡眠薬の服用もアルコールと同様に筋肉を弛緩させ、気道を狭める原因になります。ですので、日常的に睡眠薬を服用するのは控えた方がいいでしょう。

ただし、治療のために医師から睡眠薬を処方されている場合は、自己判断で服用を中止するのは大変危険です。いびきがある場合は担当医に相談し、処方を変更するなどの対応をしてもらいましょう。

参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
恥ずかしくて相談できない!「いびき」をかきにくくする方法

口呼吸

睡眠中の口呼吸も、いびきの要注意サインです。口呼吸で寝ると、より舌が脱力して喉の奥に落ち込みやすくなるため、いびき発生の原因になります。また、口内から水分が蒸発して口や喉が乾燥するため、いびきの音が大きくなることにもつながります。朝起きた時に口が渇いていたり、喉がイガイガしたりする人は、寝ている間に口呼吸になっている可能性が高いので気をつけた方がいいでしょう。

そして、慢性的な口呼吸の裏には、下記のような鼻疾患が隠れている場合もあります。症状に心当たりのある場合は、速やかに耳鼻咽喉科を受診し、治療を受けることをおすすめします。

  • 花粉症
  • アレルギー性鼻炎
  • 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
  • 鼻中隔湾曲症による鼻の変形など

参考:
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
どんな人が「いびき」をかきやすい?
いびき|青梅耳鼻咽頭科
口・のどの乾燥、いびきの音に|ナイトミン鼻呼吸テープ|小林製薬
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!

仰向け寝

睡眠中の仰向け寝も、いびきをかきやすくなる原因になります。いびきを改善するには仰向け寝ではなく、横向きやうつ伏せで寝ることが大切です。ですが、寝ている時の姿勢を意識するのはなかなか難しい場合もあるでしょう。

そんな時は、睡眠環境の改善に取り組むことをおすすめします。横向きやうつ伏せで寝ても苦しくないように、下記のように寝具の工夫をしてみてください。

  • 横向きでも寝やすいよう、寝返りのしやすい枕に変える
  • うつ伏せでも苦しくないように、クッションを挟む

参考:
恥ずかしくて相談できない!「いびき」をかきにくくする方法

いびきの放置は超危険

いびきがうるさくて眠れない女性

ご覧のように、いびきはちょっとした生活習慣を改善するだけでも、発症を防ぎ、悪化を食い止めることができます。ですが、どうしていびきをかかないように気をつける必要があるのでしょうか?それは、いびきを放置すると「睡眠時無呼吸症候群」という、とても危険な病気を引き起こしてしまうからです。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中にしばしば呼吸が止まってしまう病気で、大きないびきをかくのが特徴です。寝ている間に何度も低酸素状態になるため、脳は足りない酸素を補おうと中途覚醒を繰り返します。すると、本来睡眠中は穏やかな交感神経が活発に働き、それに伴って心拍数が上昇します。これによって発症するのが、高血圧です。

この高血圧は、次々と新たな疾患を招き、場合によっては突然死につながる合併症の発症リスクを高めます。代表的なものは以下の通りです。

  • 動脈硬化
  • 糖尿病
  • 心筋梗塞
  • 脳卒中
  • うつ病

以下の記事でも、睡眠時無呼吸症候群のより詳しい症状や、合併症の危険性について解説していますので、ぜひ参考にしてください。

また、「そういえばうちの旦那、寝てる間に呼吸止まってるかも…」という場合は、すでに睡眠時無呼吸症候群を発症している可能性があります。以下の記事で、睡眠時無呼吸症候群のセルフチェックができるので、こちらもぜひ試してみてください。

参考:
I-05 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)
Q15 夜、いびきをかく、と言われました-呼吸器Q&A
睡眠時無呼吸症候群(SAS)について
いびきについて – 日本睡眠歯科学会

いびきは早期発見・早期治療が肝心

悩んでいる女性

時にいびきは、命に関わる危険な合併症の原因となる場合があります。ここまでの内容を読んで、自分の夫や彼氏にいびきの症状がある人は、とても不安になったでしょう。突然死を避けるためにも、いびきの早期発見・早期治療は欠かせません。

ですが、ここで大きな問題が発生します。それは、パートナーがなかなかいびきを自覚してくれないことです。

参考:
Q15 夜、いびきをかく、と言われました-呼吸器Q&A
Q16 夜、呼吸、いびきが止まると言われました-呼吸器Q&A

パートナーを傷つけずに自覚させる

いびき問題の解決は、相手にいびきを自覚してもらうことが第一歩です。しかし、いびきはとてもデリケートな問題であるため伝え方がわからず、悩んでいる女性も多いのではないでしょうか。そんな女性たちのために、パートナーを傷つけずにいびきの自覚と改善を促す、2つのポイントをご紹介します。下記をご覧ください。

  1. 相手を責めない
  2. 2人の問題として、一緒に解決に取り組む

まず大切なのは、相手を責めないことです。いびきは寝ている間に起こっているので、本人にその自覚はほとんどありません。また、自覚があったとしてもどう改善して良いかわからず、途方に暮れている場合もよくあります。ますます相手を追い込むことにつながるので、いびきの責任を100%相手に押し付けるのはやめましょう。

そして、パートナーにいびきをかいていると気づいてもらった上で、自分も一緒に解決していく意志があることを伝えましょう。2人でチームとなって解決していく姿勢を見せることで、相手も前向きにいびきを自覚し、治療に臨んでくれるようになります。

参考:
「いびきがうるさくて眠れない!」寝室の悩みを解決に導く大人のコミュニケーション術とは?
恥ずかしくて相談できない!「いびき」をかきにくくする方法

イビキメディカルクリニックでは

ドクター

パートナーがいびきを自覚し、改善の意思を見せてくれたら治療に進みましょう。当院では、最新のいびき治療であるパルスサーミア治療を行っており、これまでたくさんの患者様にその効果を実感していただいています。

参考:
いびきの治療法|イビキメディカルクリニック

従来のレーザー治療

従来のレーザー治療は口蓋垂(こうがいすい)や軟口蓋(なんこうがい)をレーザーで切り広げて縫合し、粘膜の膨らみを除去する手術を行っていました。しかし、切開手術で気道を切り広げるため出血も伴い、術後の数週間は強い痛みがあったり、食べ物が飲み込みにくくなったりするなどの長いダウンタイムがありました。

参考:
いびきの治療法|イビキメディカルクリニック

パルスサーミア

対して、当院で行っているパルスサーミアは、粘膜を傷つけないため出血や痛みを伴いません。また、術後のダウンタイムも短く、数日で通常通りの生活に戻ることができます。また、手術にかかる時間はおよそ15分と短時間なので、治療を受けるために会社を休む必要もありません。さらに、効果の持続期間も長く、定期的な診察を受けることでさらに長く効果を実感することが可能です。

このように、従来の治療における懸念点をすべてクリアしているにもかかわらず、優れた治療効果をもたらすパルスサーミアは、忙しいサラリーマンにぴったりの治療法です。いびきの根本治療をお求めの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

以下の記事でも、従来のレーザー治療とパルスサーミアについて詳しく解説しています。

参考:
いびきの治療法|イビキメディカルクリニック

まとめ

ドクター

男性が女性よりもいびきをかきやすいのは、男性は上半身に脂肪がつく内臓脂肪型肥満になりやすいためです。反対に、女性は下半身に脂肪がつく皮下脂肪型肥満になりやすく、それは女性ホルモンの働きによって内臓に脂肪が沈着するのを防いでいることが関係しています。ですが、だからといって女性であればいびきを全くかかないわけではありません。閉経すると、女性ホルモンの働きは弱まります。すると、女性ホルモンのいびき防止効果は薄れ、男性と同様に女性もいびきをかくようになります。そのため、性別や年齢などにかかわらず、誰でもいびきをかく可能性があることをきちんと認識することが大切です。

当院イビキメディカルクリニックは、いびきの治療に特化した専門医院です。私たちが、いびき・睡眠時無呼吸症候群の根本治療を全力でサポートさせていただきます。新宿院、銀座院、立川院、そして名古屋院の4つのクリニックがあり、どれも駅から徒歩圏内に位置しているので、通いやすいのも特徴です。

また、当院ではお客様に納得した上で治療に臨んでいただくために、初回のカウンセリングと診察を無料で行っています。治療を始める前に、治療の流れやスケジュール、費用について専門スタッフと打ち合わせをしていただくことが可能です。LINEとWEBの2つの予約フォームをご用意していますので、ぜひそちらをご利用ください。

【よくある質問】

Q.どうして男性の方が女性よりもいびきをかきやすいの?

A.男性は、上半身に脂肪がつく内臓脂肪型肥満になりやすいため、少々の肥満でも首周りの脂肪によって気道が狭められ、いびきにつながってしまうからです。

Q.いびきを放置するとどうなるの?

A.睡眠時無呼吸症候群という病気を引き起こす可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、突然死のリスクの高い合併症を引き起こすこともあるので、早期発見・早期治療が大切です。

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