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「最近、妻にいびきがうるさくて眠れないといわれた…」
「一緒に旅行した友人から、いびきがうるさかったといわれた…」 いびきは自分ではなかなか自覚しにくい上に、周囲に悪影響を与えてしまう場合もあるため、なるべく早めに改善したいものです。ですが、そもそもどうして人はいびきをかくのでしょうか?実は、一言にいびきといってもその原因はさまざまで、種類やタイプによって治療法も異なります。この記事では、なぜ人はいびきをかくのか、そのメカニズムと原因を種類・タイプ別に分けてわかりやすく解説しています。自分のいびきがどの原因によって起こっているのか、ぜひ参考にしてください。
いびきの原因【種類別】

まずは、いびきの原因を種類別に解説していきます。
一過性のいびき
普段いびきをかかないのに、何らかの要因によって突発的にいびきをかく場合があります。それが、一過性のいびきです。主な原因としては、風邪や疲労、ストレス、飲酒などがあげられます。特に疲れている時や、深酒をした時にだけいびきをかくという人は、このタイプの可能性が高いでしょう。
このいびきは、原因が一時的であるため、原因を取り除けばいびきは自然と治ります。また、健康や睡眠の質に影響を与えることも少なく、朝起きた時も割とスッキリ目覚める場合が多いです。ですので、突発的な要因で一時的にいびきをかくという人は、なるべくストレスを溜めないようにしたり、飲酒をしてもほどほどにしたりするなどの対策をするといいでしょう。
ですが、これらの一時的な原因が習慣化してしまうと、いびきが習慣的に発生し、体にも悪影響を及ぼすようになります。
参考:
どんな「いびき」が危険?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者の90%以上は習慣的にいびきをかく
恥ずかしくて相談できない!「いびき」をかきにくくする方法
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
習慣性のいびき
習慣性のいびきは、寝ている時は常に大きないびきをかきます。主に、生活習慣や疾患などが原因で、いびきが常態化してしまっているのがこのパターンです。(いびきが習慣化する原因は後ほど詳しく解説します。)
このタイプのいびきは、寝ている間に毎回いびきをかいているため、朝起きた時もスッキリできず、熟睡感が得られません。また、日中激しい睡魔に襲われることもあり、運転中の事故や仕事中のトラブルにつながることもあるので、大変危険です。
そのため、配偶者やベッドパートナーに、毎晩いびきをかいていることを指摘された人は、いびきが習慣化してしまっている可能性があります。そして、習慣性のいびきは、重篤な疾患の引き金となる場合があるので、なるべく早く専門の医療機関を受診することが大切です。
参考:
どんな「いびき」が危険?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者の90%以上は習慣的にいびきをかく
いびきの原因【タイプ別】

もう一つ、いびきには種類があります。それは、いびきの発生源による分類です。
鼻いびき
いびきは、さまざまな理由で気道(空気の通り道)が狭くなり、その狭い気道を呼吸による空気が通ることで発生します。気道が狭くなる原因が鼻にある場合に起こるのが、鼻いびきです。
主に、鼻いびきの原因は風邪や花粉症による鼻詰まりです。慢性副鼻腔炎(蓄膿症)や扁桃腺肥大などの疾患を患っている人や、アレルギー症状の強い人の中には、常に口呼吸をしている人もいるでしょう。口呼吸は、舌の落ち込みを誘発し、いびきを発生・悪化させる原因になります。これらの症状に心当たりのある人は、鼻詰まりの原因が何なのか、詳しく調べてもらいましょう。
また、このような鼻いびきは、風邪や花粉症など一時的な原因によるものなので、これらの症状を取り除けばいびきは改善される場合が多いです。そのため、健康に大きな影響を与えることは少ないので、そこまで心配する必要はないと言えるでしょう。
しかし、次に紹介する喉いびきは注意が必要です。
参考:
睡眠時無呼吸症候群|医療法人さわやまクリニック
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
喉いびき
喉いびきとは、寝ている間に舌が気道に落ち込んでしまい、空気の通り道が狭くなることによって発生するいびきです。喉いびきの原因は、鼻いびきのような一過性の原因とは異なり、生活習慣や体質、疾患が大きく影響している場合が多いです。そのため、一朝一夕で改善することは難しいという特徴があります。
また、睡眠時は習慣的にいびきをかくため、慢性的な睡眠不足に加えて、昼間の激しい眠気も伴います。ですので、絶対にミスをしてはいけない場面で眠気が催されることもあり、大変危険です。しっかり寝たはずなのに日中とても眠いという人は、速やかに専門の医療機関を受診し、医師の診断を受けることをおすすめします。
参考:
睡眠時無呼吸症候群|医療法人さわやまクリニック
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
習慣的ないびきを発生させる原因【8選】

では、どうして寝ている時は常にいびきをかくようになってしまうのでしょうか?いびきを習慣化させてしまう生活習慣や体質、そして疾患についてわかりやすく解説していきます。
肥満
まずは、肥満によるいびきです。肥満になると首や気道の周辺、そして舌に脂肪が沈着し、空気をうまく出し入れできない「換気障害」が発生します。これにより、寝ている間に気道が圧迫されるので、いびきの原因になります。ですので、いびきをかく人は肥満体型になっている場合が多いです。
肥満によるいびきは、減量をすれば改善できます。普段から暴飲暴食を避け、バランスの取れた食生活と定期的な運動を心がけましょう。
参考:
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
どんな人が「いびき」をかきやすい?
太くて短い首・小さいあご
「自分は太っていないから大丈夫」と安心してはいけません。いびきは太っていなくても、発生する場合があります。理由は、日本人特有の骨格が影響しています。
日本人は、欧米人と比べて首が太くて短く、そしてあごが小さいです。これにより、少々の肥満でも首周りに脂肪がつきやすいため、気道が狭くなっていびきにつながりやすくなります。また、アジア人は欧米人に比べて下あごが小さく後退しているため、仰向けになった時に舌が喉の奥に落ち込みやすくなります。そのため、痩せ型であってもいびきをかく可能性は十分にあるので、注意が必要です。
参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
加齢
中高年になると、舌や喉の筋力が衰えて気道を広く保つ力が弱まるため、いびきをかきやすくなります。そのため、若い時はいびきをかかなかった人でも、年齢を重ねるといびきをかくようになるので、注意が必要です。
特に男性は、中年に差し掛かると肥満体型になる人が増えます。これは、男性は女性と比べて上半身に脂肪がつきやすいためです。また、上記のように日本人はもともといびきをかきやすい体質のため、少しでもいびきに心当たりがある場合は速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
閉経による女性ホルモンの低下
先ほど、「男性は女性よりも上半身に脂肪がつきやすいため、いびきをかく可能性が高い」とお伝えしました。ですが、女性であればいびきを全くかかないわけではありません。
確かに、女性は男性よりも上半身に脂肪がつきづらい傾向があります。これは、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)によって血中コレステロールが下げられ、肥満になりにくくさせているからです。また、プロゲステロン(黄体ホルモン)には、上気道開大筋(上気道の開存を維持しようとする筋肉)の働きを活発にさせる効果があるため、男性よりも気道が広がっていびきをかきにくくなります。
しかし、女性は40歳を過ぎると女性ホルモンの分泌が徐々に低下し始め、60歳前後には閉経します。これにより、いびきを防ぐ効果が弱くなり、女性も男性と同様にいびきをかくようになります。ですので、いびきは性別や年齢に関係なく発生するため要注意です。
参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
女性いびき-いびき外来 睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療日帰りレーザー手術 慶友銀座クリニック
女性と睡眠時無呼吸症候群
睡眠中の口呼吸
いびきの発生や悪化の原因となるのが、睡眠中の口呼吸です。先ほど鼻いびきの説明で、鼻詰まりを起こしていると口呼吸が増えていびきの原因になる、とお話ししました。これは、口呼吸になると喉の筋肉が緩んで落ち込みやすくなり、よりいびきにつながってしまうからです。また、口腔内の水分が蒸発して乾燥するので、いびきの音が大きくなる要因にもなります。
ですので、寝ている時は口呼吸ではなく、鼻呼吸を意識することが大切です。特に、ひどいアレルギー性鼻炎などによって慢性的に鼻詰まりを起こしている人は、速やかに耳鼻咽頭科を受診し、鼻詰まりの改善につとめましょう。また、中には慢性副鼻腔炎や鼻中隔変形症などの器質的疾患などによって、鼻詰まりを起こしていることがあります。このような場合は、専門医による施術が必要なので、同じく速やかに耳鼻咽頭科を受診して治療を受けることをおすすめします。
参考:
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
仰向け寝
睡眠時の仰向け寝も、いびきが出やすくなる要因のひとつです。仰向けで寝ると、重力によって舌の筋肉が緩んで落ち込み、喉の空気の通り道を狭くするので、いびきにつながりやすくなります。そのため、いびきを予防するためには、横向きやうつ伏せで寝るように心がけましょう。
しかし、寝る時の体勢を意識するのはなかなか大変です。そんな時は、横向きでも寝やすいような枕に変えたり、うつ伏せ寝用のクッションを活用したりするなど、睡眠環境の工夫をしてみてください。
参考:
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
どんな人が「いびき」をかきやすい?
睡眠薬の服用
睡眠薬にはアルコールと同様に、全身の筋肉を緩ませて、いびきを発生させやすくする作用があります。普段から睡眠薬を服用するのは、かえっていびきを助長して眠りを浅くする可能性があるので、控えたほうが得策です。
しかし、疾病治療のために医師から睡眠薬を処方されている人もいるでしょう。医者の指示なしに、薬の服用を勝手に中止するのは大変危険です。もし、処方された睡眠薬によっていびきが発生する場合は、なるべく早く担当医に相談し、処方を変更してもらうなどの対応をしてもらいましょう。
参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
恥ずかしくて相談できない!「いびき」をかきにくくする方法
喫煙
喫煙は、鼻や喉の粘膜に炎症や腫れ・むくみを発生させるため、気道を狭めていびきをかく原因になります。日常的な喫煙は、いびきの大敵です。
また、タバコはいびきだけでなく、他の重篤な疾患に罹患するリスクを高める危険性があります。より良い健康維持のためにも、禁煙することを強くおすすめします。
参考:
どんな人が「いびき」をかきやすい?
いびきの原因と防止するための対処方法- 対策グッズを紹介
いびきを放置するとどうなるの?

習慣的な原因によって発生するいびきを放置すると、睡眠時無呼吸症候群という恐ろしい病気を発生させることにつながります。
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群とは、その名の通り睡眠中にしばしば呼吸が止まってしまう病気です。この病気は、寝ている間は毎回大きないびきをかくのが特徴で、上記でご紹介した習慣を改善せず放置すると発症します。
睡眠時無呼吸症候群の恐ろしいところは、寝ている間に何度も低酸素状態になることです。無呼吸状態になることで、脳は足りない酸素を補おうと何度も中途覚醒を繰り返します。すると、脳は緊張状態になり、それに伴って心拍数が上昇します。これによって発症するのが、高血圧です。
高血圧は、突然死につながる合併症の発症リスクを高めます。代表的なものは以下の通りです。
- 動脈硬化
- 糖尿病
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- うつ病
このように、いびきは睡眠時無呼吸症候群を発症させ、場合によってはもっと恐ろしい疾患につながる可能性があります。以下の記事でも、睡眠時無呼吸症候群のより詳しい症状や、合併症の危険性について解説していますので、ぜひ参考にしてください。
また、以下の記事で、睡眠時無呼吸症候群のセルフチェックができるので、こちらもぜひ試してみてください。
参考:
いびきってどうやって治すの?原因別に対処法を徹底解説!
睡眠時無呼吸症候群|医療法人さわやまクリニック
睡眠時無呼吸症候群(SAS)患者の90%以上は習慣的にいびきをかく
いびきの治療法

いびきの一般的な治療法は以下の4つです。
- CPAP
- マウスピース
- ナステント
- 外科手術
医療機関で最もよく行われるのが、CPAP治療です。CPAPは、鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道の閉塞を防ぐことでいびきの発生を防ぎます。いびき治療の中では最も治療効果が高く、安全とされている治療法です。しかし、マスク装着に煩わしさを感じるのに加えて、効果を実感するまでにはかなりの時間がかかることもあり、途中で治療を断念する人も少なくありません。
また、歯に装着して舌の落ち込みを防ぐマウスピースや、鼻腔内にチューブを挿入していびきを防ぐナステントなどがありますが、こちらも器具の装着になかなか慣れることができず、装置が邪魔で熟睡できないと感じる人も多くいます。
他には、生まれつきあごの骨格や気道が狭いせいでいびきをかきやすい人向けに、外科手術も行われています。しかし、こういった手術は痛みや出血を伴い、また術後数週間は食事をとることができないなどのダウンタイムもあるため、患者の負担が大きいのが難点でした。
このように、いびき、そして睡眠時無呼吸症候群にはさまざまな治療法がありますが、思うように効果を得られないことも多くあるのが現状です。
参考:
治療について|検査と治療|睡眠時無呼吸症候群なおそう.com
ナステントとは
いびき外来 – ナステント™ のご案内
いびきは根本治療ができる

いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療は、一筋縄ではいかないことや我慢を強いられることも多々あります。中には、治療をしたくても上記のようなデメリットが心配で、治療に踏み切れない人もいるのではないでしょうか?ですが、そんないびき治療を諦めかけている人に、ぜひ受けていただきたい治療法があります。それが、当院オリジナルのいびき治療である、パルスサーミアです。
パルスサーミア
パルスサーミアは、口蓋垂(こうがいすい)や軟口蓋(なんこうがい)の粘膜にレーザーを照射し、膨らみを除去することでいびきの改善を行います。レーザー治療なので、治療法としては外科手術に該当しますが、パルスサーミアはこれまでの外科手術とは全く違います。
まず、パルスサーミアは粘膜を切ったり傷つけたりしません。特殊なレーザーで膨らみを引き締めるだけなので、出血もなければ、照射部分が腫れることもありません。また、痛みもほぼゼロで、長かったダウンタイムも数日で済むようになりました。
さらに、これまでは手術やダウンタイムからの回復などに数週間ほどかかっていたため、何日も会社を休む必要がありました。しかしこのパルスサーミアは、施術にかかる時間はわずか15分程度です。日帰り治療が可能で、日常生活に支障をきたすこともありません。
このように、パルスサーミアは従来の治療における懸念点をすべてクリアしているにもかかわらず、優れた治療効果をもたらします。いびきの根本治療をお求めの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
以下の記事でも、従来のレーザー治療とパルスサーミアについて詳しく解説しています。
まとめ

今回は、いびき発生の原因を種類・タイプ別に詳しく解説しました。いびきには、一時的な原因によって起こるものと、生活習慣や体質、そして他の疾患が影響しているものがあります。中には、睡眠時無呼吸症候群につながる恐れのあるいびきもあるので、自分のいびきに気づいたら速やかに医療機関を受診して、早期治療を始めていただきたいと思います。この記事が、自分のいびきがどんな原因によって起こっているのか知る参考になれば幸いです。
イビキメディカルクリニックは、いびき・睡眠時無呼吸症候群治療に特化した専門医院です。私たちが、いびき・睡眠時無呼吸症候群の根本治療を全力でサポートさせていただきます。新宿院、銀座院、立川院、そして名古屋院の4つのクリニックがあり、どれも駅から徒歩圏内なので、とても通いやすいのもメリットのひとつです。 また、当院ではお客様にご納得いただいた上で治療に臨んでもらうために、初回のカウンセリングと診察を無料で実施しています。治療を始める前に、治療の流れや費用などについて専門スタッフとしっかりと打ち合わせをしていただくことが可能です。LINEとWEBの2つの予約フォームがあるので、ぜひそちらをご利用ください。
【よくある質問】
Q.いびきをかく原因は?
A.いびきには、風邪やストレス、深酒などの一時的な原因によって起こる一過性のいびきと、生活習慣や体質、疾患が影響している習慣性のいびきがあります。
Q.いびきはどうすれば治るの?
A.風邪やストレス、深酒など原因が一時的なものであれば、その原因を取り除けば自然といびきは治る場合が多いです。しかし、習慣的にいびきをかく場合は、専門医による診断と治療が必要な場合があるので、なるべく早い受診を心がけましょう。