【深い眠りにつく簡単な方法】ぐっすり眠るコツ5選と熟睡を妨げる原因を紹介

目次
「最近ぐっすり眠れない…」
「熟睡したいのにすぐ目が覚めてしまう…」
このように、深い睡眠が取れずお悩みの方は多いでしょう。近年、睡眠の問題に悩む人は増えており、今では一般成人の30〜40%が何らかの不眠症状を持っていると言われているほどです。
そして、その深い睡眠が疾患によって妨げられている実態も明らかになってきました。
そこで本コラムでは、そもそも「深い眠り」とはどのようなものなのか解説したうえで、原因となる疾患について解説していきます。あわせて、深い睡眠を取るためにできることと、熟睡を遠ざけるNG行動についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
そもそも「深い眠り」ってどんなもの?
そもそも、医学的に「深い眠り」とはどのようなものなのでしょうか?
睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返している
人間の睡眠は大きく2つの睡眠によって形作られています。
1つ目が、レム睡眠(REM sleep)です。レム睡眠は、眠っているときにまぶたの中で眼球がすばやく動くのが特徴で、体は眠っているが脳は起きている、いわば「浅い眠り」です。対して、ノンレム睡眠(non-REM sleep)は、レム睡眠とは対照的な「深い眠り」で、体だけでなく脳の活動も大きく低下しています。
人間の睡眠は、これら2つの睡眠によって構成されていますが、医学的な「深い眠り」とは、これらのレム睡眠とノンレム睡眠が交互に現れ、良いバランスを保っている状態を指し、どちらかが多過ぎても少な過ぎても良くないとされます。
レム睡眠とノンレム睡眠について詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。
参考:
眠りのメカニズム | 厚生労働省
深い眠りにつくためには十分な睡眠時間が必要
それでは、上記のような前提のうえで、より深い眠りにつくためにはどんな要素が必要なのでしょうか?
まずは、十分な睡眠時間です。良い睡眠には十分な睡眠時間が不可欠であり、 睡眠時間が極端に短いと、疲労が溜まっていくばかりか、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、認知症、うつ病などの発症リスクが高まります。
適正な睡眠時間には個人差がありますが、一般的には成人だと6〜8時間程度は必要だとされているため、それを目安に睡眠時間を確保することが大切です。
深い睡眠のコツは「睡眠休養感(睡眠の質)」が大切
睡眠時間に加え、深い眠りには「睡眠休養感」も重要です。
睡眠休養感とは、簡単に言うと起きたときの「あー良く寝た」という感覚を指し、睡眠休養感の低下が健康状態の悪化に関わることがわかってきています。よく「睡眠で大切なのは量(睡眠時間)か、質(睡眠休養感)か」のように、睡眠時間と休養感の一方のみが重要視されがちです。
しかし、ここまでの解説の通り、「深い眠り」には十分な睡眠時間が確保され、かつ起床時に睡眠休養感を感じることが重要だと言えるのです。
参考:
健康づくりのための睡眠ガイド 2023| 厚生労働省
深い眠りにつけない原因
上記の「深い眠り」の条件をふまえたうえで、深い眠りにつけなくなる原因には次のようなものがあります。
深部体温が下がっていない
深く眠れない人は、深部体温が下がっていない可能性が考えられます。
深部体温とは、体の内部(内臓など)の温度のことで、体温計などで測る皮膚温度とは別の体温です。本来、この皮膚温度と深部体温は対照的な動きをしており、夜寝るときは内臓を休ませるために深部体温を下げ、皮膚温度を上昇させて手足から熱を外に逃がしています。その証拠に、誰しも眠くなると手足がポカポカと温かくなります。つまり、夜スムーズに眠りにつくためには、この深部体温を下げ、皮膚温度を上げるという変化を促してあげることが肝心なのです。
しかし、この深部体温の低下を妨げる2つの要因があります。
冷え性
1つ目は冷え性です。
冷え性の方は睡眠中もなかなか皮膚の末梢血管が拡張しないため、熱放散がうまく起こりません。これにより、うまく深部体温を低下させることができず、深い睡眠が取りづらくなってしまうのです。
寝る直前に入浴している
2つ目が、寝る直前の入浴です。
本来、入浴によって深部体温を意図的に上昇させることで、入眠時に必要な深部体温の下降が大きくなり、快眠につなげることができます。しかし、深部体温が下降を始めるのにはやや時間がかかり、約90分程度とされています。
つまり、寝る直前に入浴してしまうと、深部体温がまだ高い状態で寝床に入ってしまうため、なかなか眠りにつけず、睡眠の質を下げることにつながってしまうのです。
参考:
睡眠の質をあげるには? 深い眠りのカギを握るのは脳の温度|朝日新聞Reライフnet
睡眠障害の影響
次のような睡眠障害も、深い眠りを妨げることがあります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中にしばしば呼吸が止まる無呼吸を引き起こすことで睡眠が障害され、慢性的な睡眠不足に陥る疾患です。この疾患は、慢性的な不眠症状と合わせ、睡眠時の大きないびきや一時的に呼吸が止まる無呼吸症状を呈するのが特徴です。
また、慢性化すると高血圧や動脈硬化、脳卒中、心臓病を引き起こし、最悪の場合命を落とす可能性もある危険な病気でもあります。
睡眠中のいびきを家族に指摘されたことのある人は、重大な合併症に発展してしまう前に、速やかな治療が必要です。
不眠症
不眠症とは、十分な睡眠が長い間取れないことによって日中の眠気、倦怠感、集中力の低下、食欲低下などを引き起こし、日常生活に著しい影響を及ぼす疾患です。誰しも、「眠ろうとしてもどうしても眠れない」という不眠症状を経験したことがあると思いますが、不眠症は症状が何ヶ月にもわたって続き、日常生活にも影響を及ぼします。
夜間の不眠が続いていたり、日中に身体的・精神的な不調を自覚していたりする場合は、不眠症を発症している可能性が高いと言えるでしょう。
参考:
不眠症|厚生労働省
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)は、就寝中に脚がむずむずするなどの異常運動によって睡眠が妨げられる疾患です。現在のところ、本疾患を発症する明確な原因は明らかになっていませんが、近年の研究ではドーパミンの機能異常や鉄分が関係しているという説が有力です。
参考:
レストレスレッグス症候群 / むずむず脚症候群|厚生労働省
周期性四肢運動障害
周期性四肢運動障害は、睡眠中に四肢(主に下肢)の筋肉が勝手に収縮や弛緩を繰り返すことで睡眠が妨げられ、中途覚醒を起こす疾患です。本疾患も、まだまだ不明点が多い疾患ですが、高齢になるほど発症しやすく、むずむず脚症候群と合併することが多いとわかっています。
参考:
睡眠関連運動障害|国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部
夜間頻尿
夜間頻尿は、夜間排尿のために1回以上トイレに起きる症状のことで、加齢や水分の取りすぎ、過活動膀胱、前立腺肥大症、糖尿病、高血圧などさまざまな原因によって発症します。しかも、放置するとどんどん悪化するばかりか、うつ病や認知症の発症、そして転倒・骨折リスクが高まるため、発見次第早急な治療が必要とされています。
簡単に実践できる!ぐっすり深い眠りにつく方法5選
さて、ここからは簡単に実践できるぐっすり眠るための方法を5つご紹介します。
深い眠りにつく方法1.夕食は睡眠の2時間前に済ませる
寝る直前の食事は、本来おやすみモードに入っている胃の活動を活発にさせ、睡眠を妨げることにつながります。夕食は睡眠の2時間前までに済ませるようにしましょう。
深い眠りにつく方法2.就寝1〜2時間前に入浴する
前述したように、入浴は深部体温を下げる方法としてとても効果的ですが、入浴による深部体温の上昇・下降にはやや時間がかかり、約90分程度とされています。したがって、これらのタイムラグを考慮し、入浴は就寝の1〜2時間前に行い、深部体温がしっかり低下する余地を設けましょう。
深い眠りにつく方法3.日中に体を動かす
近年の研究により、習慣的に体を動かす習慣のある人は、運動をあまりしない人よりも眠りやすく、深い睡眠も取りやすいとされています。ゆえに、日中はなるべく体を動かし、それを習慣化させることが大切です。
深い眠りにつく方法4.眠りやすい寝室を用意する
良い睡眠には、寝室の環境づくりも重要です。温度・湿度は、適宜エアコンや暖房設備を利用し、睡眠に適した設定にしましょう。また。外からの光や音が不快な場合は、遮光カーテンや耳栓などを使って、睡眠を妨げられないよう工夫してください。
深い眠りにつく方法5.就寝前はとにかくリラックス
睡眠の質を高めるためには、就寝前はとにかくリラックスしましょう。脳が活発に活動して目が冴えている状態では、どんなに眠ろうと思ってもなかなか眠れません。そのため、まずは心を落ち着け、リラックスする時間を1時間ほど設けるのがおすすめです。
ぐっすり眠ることに加え、さらに睡眠の質も上げること意識しましょう。下記記事では睡眠の質を上げる方法をまとめています。ぜひチェックしてみてください。
熟睡を遠ざけるNG行動
さらに、深い眠りにつくためには次の行為はなるべくしないようにするのがベストです。
寝る前にスマホを操作する
寝る前にスマホを操作すると、スマホが発するブルーライトによって目が冴え、眠気が遠ざかってしまいます。スマホの操作は就寝直前は避け、寝室にはスマホ自体を持ち込まないのが良いでしょう。
寝る前にドカ食いする
就寝直前の食事は、眠りを妨げ、不眠を招く要因です。生活習慣病の原因にもなるため控えるようにしましょう。どうしても食事が寝る直前になってしまうという方は、おかゆやうどんなど消化しやすいものを摂るようにしましょう。
寝る前にお酒を飲む
お酒に含まれるアルコールには催眠作用があるため、一時的には寝つきを促進し、深い睡眠に導きます。しかし、睡眠後半の眠りの質は顕著に悪化し、飲酒量が増加するにつれて中途覚醒の回数も増加することが報告されています。寝酒は控え、夜に飲酒をする場合は就寝するまでに3時間以上は設けるようにしましょう。
寝る前にタバコを吸う
タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、摂取してから約1時間程度は持続すると言われています。他にも、喫煙がもたらす睡眠への悪影響は複数の研究によって確認済みですので、就寝前のタバコは必ず控えるようにしてください。
寝る前にカフェインを摂取する
カフェインにもニコチンと同様覚醒作用があります。しかも、カフェインが持つ覚醒作用は3時間程度持続すると言われており、夕食時の1杯のコーヒーでも影響が出る場合があります。睡眠を阻害する要因になるので、夜間のカフェインにはくれぐれも注意しましょう。
簡単に深い眠りにつく方法としていびきメディカルクリニックのレーザー治療という選択肢もあります
今回は、深い眠りにつく方法について解説してきましたが、いびき・無呼吸を自覚している方にはいびきメディカルクリニックのレーザー治療も有効な方法です。
当クリニックで採用している「パルスサーミア治療」は、最新のレーザー治療で、従来では難しかったいびき・無呼吸の根本治療が可能になりました。実際、これまで多くの患者様がその効果を実感されています。
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よくある質問
夜スムーズに眠りにつくためには、深部体温の低下を促すことで、深く眠りやすくなります。