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動悸息切れの原因は睡眠時無呼吸症候群かも!主な症状などをご紹介

動悸息切れの原因は睡眠時無呼吸症候群かも!主な症状などをご紹介

「運動したわけでもないのに、胸がドキドキして息苦しい」「寝ている間の動悸が増えた気がする」
このように、日中や就寝中の動悸で悩む方は、もしかすると睡眠時無呼吸症候群かもしれません。

睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、睡眠時間に対して睡眠の質が低いため、自律神経が乱れがちです。また睡眠時無呼吸症候群は心臓に大きな負担をかけるので、動悸や息切れの原因になります。
そこで今回は、動悸息切れと睡眠時無呼吸症候群の関係性について解説します。睡眠時無呼吸症候群の検査方法や治療法、予防法についても紹介しますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

動悸息切れと睡眠時無呼吸症候群の関係について

眠れない男性
動悸息切れの原因は、心臓病や更年期障害、鉄欠乏性貧血などさまざまです。睡眠時無呼吸症候群でも動悸や息切れを感じることがあります。
睡眠時無呼吸症候群の人が動悸息切れを感じるのは、就寝中に呼吸が止まり、血液中の酸素濃度が低下するからです。全身の酸素が不足するため、心臓は血流を増やすために血圧を上げます。すると交感神経が活発になり、心拍数が増えます。

また睡眠時無呼吸症候群で自律神経が乱れやすくなるのも、動悸息切れの原因です。通常、寝ている間は副交感神経が優位になり、身体と脳の両方をリラックスさせています。しかし就寝中に血圧が上がったり、心拍数が増えたりしていると、充分に疲労回復できません。
睡眠時無呼吸症候群と動悸息切れには、深い関係性があるのです。

参考:
睡眠時無呼吸症候群とは
2023/4/13、動悸息切れが気になったら睡眠時無呼吸症候群を疑ってみよう

睡眠時無呼吸症候群が引き起こす合併症

睡眠時無呼吸症候群を放置していると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。なぜなら就寝中の無呼吸が原因で体内の酸素濃度が下がり、心臓や脳に大きな負担をかけるからです。
睡眠時無呼吸症候群が動悸息切れの直接的な原因でなくても、合併症が原因になっているとも考えられます。ここからは、睡眠時無呼吸症候群が引き起こる主な合併症を紹介します。

睡眠時無呼吸症候群の合併症に関する詳しい情報は、下記記事にも掲載されているのでご覧ください。

参考:
2022/9/28、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と心臓病との関係について

不整脈

不整脈は、睡眠時無呼吸症候群の約半数の患者さんに該当するといわれています。
不整脈とは、心臓のリズムが崩れることで脈が速くなったり、脈が飛んだりする症状のことです。睡眠時の無呼吸や低呼吸により全身の酸素濃度が低下すると、心臓は活発に動いて血流を上げようとします。

また脳も短期的に覚醒します。本来は穏やかな活動となるはずの就寝中に自律神経の交感神経が優位になるため、身体はストレスを感じています。
睡眠時無呼吸症候群の治療で、不整脈は改善される傾向にあるため、早めの治療が望まれます。

狭心症・心筋梗塞

狭心症とは、心臓を取り巻く血管に血液が流れにくくなる疾患です。心筋梗塞とは、心臓を動かす筋肉に血液が行き届かなくなり、激しい胸の痛みを感じる病気です。どちらも虚血性心疾患と呼ばれています。

狭心症や心筋梗塞は、動脈硬化が原因です。就寝中の無呼吸を発端として、血圧が上昇した結果、血管には大きな負担がかかっています。やがて血管は硬く狭くなり、血流が悪くなります。
心筋梗塞は突然発症し、一刻を争うような事態となるおそろしい病気です。自覚症状がなくても、心臓に負担がかかっている可能性があるため、睡眠時無呼吸症候群を軽くとらえてはいけません。

糖尿病

糖尿病とは、血液中のブドウ糖が増え、高血糖状態が持続する病気です。
糖尿病と睡眠時無呼吸症候群は、一見すると関係性がないようにも思えます。しかし、睡眠時無呼吸症候群の患者さんに糖尿病が多いのは有名な話です。低酸素血症や交感神経が優位になる自律神経の乱れによって、糖代謝異常を起こすためではないかと考えられています。

糖尿病を放置していると、心臓病や腎不全、失明などの重大な病気につながるおそれがあります。やはり睡眠時無呼吸症候群は、早めの治療が重要です。

脳卒中

脳卒中も、睡眠時無呼吸症候群の患者さんが合併しやすい病気のひとつです。
脳卒中とは、何らかの原因で脳の血管が詰まる病気です。やがて詰まった血管は破れて出血し、脳に損傷を与える可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群で低酸素状態が続くと、血流や血圧の上昇などが変化するため、脳内の血管にも影響を及ぼします。脳卒中は、言語障害や麻痺などの後遺症がでる可能性、最悪の場合は死に至る可能性のあるおそろしい病気です。

高血圧

睡眠時無呼吸症候群の患者の約50%が高血圧であると、日本呼吸器学会の研究によって明らかになっています。
睡眠時無呼吸症候群では、体内に酸素を運ぶため、血圧を上昇させる必要があります。また睡眠時に無呼吸と呼吸の再開が繰り返されるうち、血圧変動が持続されるので、心臓や血管に負担をかけているのです。

さらに、頻繁に血圧変動が起こるため、体内の細胞が酸化されてしまいます。酸化ストレスで血管が傷つきやすくなり、ますます心臓病を引き起こしやすくなるといえるでしょう。
睡眠時無呼吸症候群の患者さんに高血圧が多いのは、複数の要因で血管に負担をかけているからです。

睡眠時無呼吸症候群の主な症状

パートナーのいびきに悩む女性
睡眠時無呼吸症候群は、動悸や息切れ以外にもさまざまな症状があらわれます。
代表的な症状は以下の通りです。
・いびき
・無呼吸
・日中の過度な眠気
・疲労感や倦怠感
・集中力の低下
・イライラ
・起床時の口の渇き
・頭痛

そのほかにも、寝汗をかいたり夜中に何度もトイレに行ったりなどの症状を感じる方がいます。
睡眠時無呼吸症候群による症状は個人差があるため、少しでも気になる症状がある場合は、専門医に相談しましょう。

睡眠時無呼吸症候群の原因

メタボ体型の中年男性
睡眠時無呼吸症候群は、無呼吸が起きるメカニズムによって大きく2つの種類に分けられます。

・閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
・中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)

全体の9割を占めるといわれているのが、閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、気道を塞いでしまうことによって無呼吸状態が起きます。のどの奥にある軟口蓋や口蓋垂、舌根が重力で下がり、気道を塞いでしまいます。肥満や顎の小ささといったように、体型や骨格などが原因です。

対して中枢性睡眠時無呼吸症候群は、脳の呼吸中枢から呼吸の指令が正常にでないことで、睡眠時の無呼吸が発生します。気道は塞がっていないため、大きないびきはありません。
無呼吸が起きるメカニズムが異なるので、治療方法も大きく異なります。

睡眠時無呼吸症候群の検査方法

睡眠時無呼吸症候群の検査方法は、大きく分けて2種類あります。

・呼吸簡易検査(簡易ポリグラフ検査)
・睡眠ポリグラフ検査(PSG)

呼吸簡易検査とは、持ち運びできる携帯型の機器を自宅に持ち帰り、自分で装着して就寝中の呼吸状態をチェックする検査方法です。鼻と指に機器の一部を装着するだけなので、誰でも簡単に検査できます。無呼吸の回数を睡眠時間で割り、1時間あたりの無呼吸の回数を測ります。
デメリットは、データの正確性に劣る点でしょう。就寝時間は自己申告制であり、実際の睡眠時間と誤差が生じる可能性があります。また技師による監視がないため、就寝中に機器が外れていても気付けません。

対して睡眠ポリグラフ検査では、より正確な睡眠データを収集できます。呼吸状態以外にも、脳波や心電図、筋電図などもモニタリング可能。総合的な睡眠障害の診断に有効です。
一泊二日の入院が必要ですが、拘束時間は夕方頃から早朝までと短時間です。平日に仕事が休めない人でも、対応しやすい日程で検査入院できるでしょう。

睡眠時無呼吸症候群の主な治療方法

タブレットを確認しながら診察する医師
睡眠時無呼吸症候群には、さまざまな治療方法が確立されています。メリットとデメリットを考慮したうえで、自分に合った治療法を選択できるよう、医師に相談してみましょう。
睡眠時無呼吸症候群の治療法についての詳しい情報は、下記記事にも掲載されているのでご覧ください。

CPAP

CPAPとは、鼻に専用のホースを装着し、空気を自動的に送り込む医療用機器です。空気の圧力で気道の閉塞を防ぎ、気道を確保します。
CPAPは重症度の高い患者さんに用いられるイメージが強いですが、軽度の睡眠時無呼吸症候群でも使用できます。朝の目覚めが劇的に良くなったと感じる方も多いため、充分な効果が期待できるでしょう。

マウスピース療法

口の中に特別な器具を装着し、上顎と下顎の位置を調整して舌根沈下を防ぐ治療方法です。軽度の睡眠時無呼吸症候群の治療法として選択されます。
マウスピースによって舌を正しい位置でホールドし、気道を確保します。口腔内の装着のみで効果が期待できるため、CPAPのような抵抗感を抱く方は少ないといえるでしょう。
睡眠時無呼吸症候群の治療用マウスピースは、上下顎一体型と上下顎分離型の2種類があります。どちらもメリットとデメリットがあるため、ご自身に合ったマウスピースを選択しましょう。

外科手術

閉塞性睡眠時無呼吸症候群で気道の閉塞がアデノイドや扁桃肥大によって生じる場合、問題の部分を切除する手術方法も検討されます。
UPPPと呼ばれる口蓋垂軟口蓋咽頭形成術も、外科手術による睡眠時無呼吸症候群の治療方法です。入院して全身麻酔を行うリスクの高い手術ですが、劇的な効果は見込めません。また口内の傷口が完治するまでは激しい痛みが残るため、手術に消極的な方が多いのも事実です。

レーザー治療

レーザーで気道を閉塞する部分を焼き切る治療法です。完全に切除するため、一度の手術で効果が期待できます。
しかし外科手術と同じく、術後の激しい痛みが問題です。治療後10日から2週間ほどは、のどの痛みや違和感があり、食事や運動には制限がかかります。

イビキメディカルクリニックでは、最先端のいびき治療「パルスサーミア」を実施しています。
従来のレーザー治療よりも深達性が高く、表面を傷つけずに深部を活性化。痛みを抑えながらも、高い効果が期待できます。多少の違和感が残る場合がありますが、日常生活への大きな影響はありません。
初回の治療だけで、50%以上の方が効果を実感されています。数カ月に1回のメンテナンスが必要ですが、効果の持続や維持には欠かせませんので、根気よく通ってみましょう。

睡眠時無呼吸症候群を予防するためにできること

布団に入りスマホを見ている男性
睡眠時無呼吸症候群はさまざまな病気を引き起こす可能性がある、おそろしい疾患です。たかがいびきと軽視していると、やがて大病に悩まされるかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群の多くは、生活習慣の改善で予防できます。先述しように、睡眠時無呼吸症候群の主な原因は肥満体型です。偏った食生活や運動不足に心当たりのある方は、少しずつ改善していきましょう。バランスの整った食事や定期的な運動は、ダイエットはもちろん、スムーズな入眠や深い眠りにも効果的です。精神的な安定にもつながるでしょう。
喫煙や飲酒習慣の見直しも、睡眠時無呼吸症候群の予防に効果的です。健康寿命を延ばすため、できることから始められるといいですね。

まとめ

爽やかな朝、レースカーテンを開ける女性
睡眠時無呼吸症候群の患者さんが動悸や息切れを感じやすいのは、寝ている間の無呼吸で心臓に大きな負担がかかっているからです。
無呼吸で体内の酸素濃度が低下すると、心臓が血流を増やそうと頑張るため、血圧が上がります。同時に交感神経も活発になり、本来休息する時間にも無理をしています。

動悸や息切れは激しい運動後にも感じるため、楽観的に考える方もいるでしょう。しかし睡眠時無呼吸症候群は腎臓病や脳疾患など、生死にかかわる重大な病気を引き起こす可能性があります。
動悸や息切れが気になったら、一度自分の睡眠状態に問題がないか検査してみましょう。早めの発見で防げる病気がたくさんありますよ。

【よくある質問】

Q.動悸といびきにはどんな関係があるの?

A.睡眠時無呼吸症候群でいびきをかく人は、就寝中に無呼吸状態が繰り返されるため、自律神経が乱れやすくなります。その結果、動悸や息切れなどを感じます。

Q.睡眠時無呼吸症候群の治療方法はありますか?

A.当院ではパルスサーミアでの治療を実施しています。従来のレーザー治療と比較すると、身体への負担が少なく、痛みやダウンタイムはほぼありません。深い組織まで引き締めるため、高い効果を感じられます。睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方は、ぜひイビキメディカルクリニックでご相談ください。

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