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花粉症によるいびきの原因について【対策と改善】

2023.06.06

花粉症によるいびきの原因について【対策と改善】

「毎年花粉症のせいで鼻水が出る…」
「春先は鼻が詰まって熟睡できない!」

このように、毎年花粉が飛ぶ時期になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどで悩まされている方は少なくないでしょう。今や花粉症は日本人のうちおよそ4人に1人が罹患しているといわれ、国民病といっても過言ではありません。

そんな花粉症ですが、いびきの原因になることがあります。一見何の関係もないように思える両者ですが、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか?

そこでこの記事では、花粉症がいびきを引き起こす原因を解説したのち、花粉症によるいびきを改善するにはどうすればよいか対策をご紹介します。

花粉症について

マスクで花粉症対策をする女性

はじめに、花粉症とはどのような疾患なのか、発症の原因とメカニズムを解説していきます。

花粉症とは

花粉症とは、鼻腔内に侵入したスギなどの植物の花粉に対して体が免疫反応を起こし、鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみといった症状を引き起こす疾患です。特定の花粉が飛ぶ時期に限って症状が見られる場合が多いため、「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれます。

対して、花粉以外のアレルゲン(ダニやハウスダスト、ペットなど)によって引き起こされる鼻炎は「通年性アレルギー性鼻炎」と呼ばれます。

最近では、花粉症(季節性アレルギー)と通年性アレルギー性鼻炎の併発や、複数の花粉に対する花粉症などによって、ほぼ一年中症状に悩まされるという人も少なくありません。

参考:
花粉症のはなし~原因とメカニズム~
花粉アレルギー(花粉症)とは?基礎知識を身につけよう
花粉症になる原因と原因物質|検査方法・発症しやすい人の特徴

花粉症を発症する原因とメカニズム

花粉症の原因は、アレルゲン(抗原)となる植物の花粉で、下記のようなメカニズムで症状を引き起こします。

①花粉が鼻の粘膜に付着して体内に入る
②花粉を異物だと判断した免疫細胞が、花粉に対する抗体を作る
③抗体がマスト細胞(肥満細胞)に結合する
④再び花粉(アレルゲン)が侵入すると、マスト細胞からヒスタミンなどのアレルギー誘発物質が放出され、アレルギー反応を起こす

参考:
花粉症のはなし~原因とメカニズム~
花粉アレルギー(花粉症)とは?基礎知識を身につけよう
花粉症になる原因と原因物質|検査方法・発症しやすい人の特徴

【鼻に症状が出る場合】
上記のように放出されたヒスタミンなどのアレルギー誘発物質は、鼻の神経や血管を刺激して、次の諸症状を引き起こします。

・くしゃみ:ヒスタミンが鼻の粘膜にある知覚神経を刺激し、この刺激がくしゃみ中枢に伝達されてくしゃみが出る
・鼻水:ヒスタミンが鼻の粘膜にある知覚神経を刺激し、この刺激が分泌腺に伝達されて鼻水が出る
・鼻づまり:ヒスタミンが鼻の粘膜にある血管に作用して、炎症などを引き起こす。その結果、鼻の粘膜が腫れてむくみ、鼻づまりが起こる

参考:
花粉症のはなし~原因とメカニズム~
花粉アレルギー(花粉症)とは?基礎知識を身につけよう
花粉症になる原因と原因物質|検査方法・発症しやすい人の特徴

花粉症といびきの関係

ベッドに座り鼻を押さえる男性

花粉症は、鼻腔内に侵入した植物の花粉に対して起こすアレルギーで、鼻水や鼻づまり、くしゃみといった鼻症状を引き起こす疾患だとお伝えしました。そして、これらの鼻症状がいびきにつながる場合もあります。
つまり、花粉症に罹患するといびきの症状に悩まされる可能性がある、ということです。

いびきのメカニズム

そもそもいびきが発生する原因は、空気の通り道である気道が何らかの理由で狭くなることにあります。

本来、人間の気道は筋肉によって支えられているので、起きている間はしっかりと空気の通り道が確保され、スムーズに呼吸ができています。ゆえに、起きている間に突然気道が狭くなっていびきをかくことはありません。

しかし、横になって入眠すると全身の筋肉が弛緩して脱力するため、舌や喉の筋肉が重力によって喉の奥に落ち込み、気道を塞いでしまいます。これによって空気の通り道が狭められ、呼吸のたびに「ガー」や「ゴー」という大きな音を発生させるのです。

参考:
いびきのメカニズム
I-05 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)

どうして花粉症になるといびきをかくの?

花粉症はいびきを発生させる原因になり得ます。

本来、睡眠中は鼻呼吸をするのが基本ですが、睡眠中に鼻が詰まった状態だと鼻呼吸がうまくできません。その代わり、口で呼吸をするようになります。

しかし、この口呼吸は喉の筋肉の緩みを促進し、舌が喉の奥に落ち込んでいびきをかきやすくさせます。加えて、口呼吸によって口腔内の水分が蒸発して乾燥すると、いびきの音が大きくなることにもつながります。

このように、一見関係がないように思えるいびきと花粉症ですが、花粉症による鼻づまりがいびきを引き起こしてしまうことがあるのです。

こうした鼻呼吸がうまくできないせいで発生するいびきを、「鼻いびき」といいます。鼻いびきについては下記の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

参考:
口・のどの乾燥、いびきの音に|ナイトミン鼻呼吸テープ|小林製薬
いびきのメカニズム

花粉症によるいびきを放置するとどうなるの?

ベッドに座り頭を押さえる体調不良の女性

「寝ている間にいびきをかくだけでしょ?」と思う人もいるかもしれませんが、いびきは放置すると体に大変な悪影響を及ぼします。

睡眠時無呼吸症候群を発症するかも

いびきの放置は、睡眠時無呼吸症候群の発症につながる可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中にしばしば呼吸が止まってしまう(無呼吸状態になる)病気で、寝ている間は毎回大きないびきをかくのが特徴です。

この病気が危険視されている理由は、睡眠中の無呼吸が起きている間の日常生活にさまざまな影響を及ぼしてしまうためです。

例えば、睡眠時無呼吸症候群は寝ている間に何度も呼吸が止まってしまうため、脳は酸素が足りなくなるたびに覚醒し、酸素を取り込もうとします。その結果、慢性的な睡眠不足に陥り、日中の激しい眠気や判断力の低下などによって、社会や学校での活動に影響を及ぼします。

参考:
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?[主な症状]

治療しないと命を落とす可能性も…

睡眠時無呼吸症候群は治療をしないと、最悪命を落とす危険性があります。

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に何度も呼吸が止まるので、そのたびに脳は全身の血流を活発にすることで酸素不足を解消しようとします。この状態が慢性化すると発症するのが、高血圧です。この高血圧は、全身にさまざまな疾患をもたらします。

例えば、血圧が高い状態が長期間続くと、血管に負担がかかり動脈硬化を発症させます。そして、動脈硬化によって血管が脆くなったり破れたりすると、脳卒中や心筋梗塞といった命を落としかねない危険な合併症に発展する恐れがあります。

他にも、睡眠時無呼吸症候群は肥満や糖尿病などの生活習慣病や、うつ病などの精神疾患の発症、そして居眠り運転や労働災害などの死亡事故につながるとして、現在そのリスクが強く指摘されています。ゆえに、「睡眠中にいびきをかいているだけ」と決して甘く見てはいけないのです。

下記の記事でも、睡眠時無呼吸症候群がもたらす危険について解説していますので、ぜひ参考にしてください。

参考:
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と高血圧
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と心臓病(心疾患)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と脳卒中
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と糖尿病
睡眠時無呼吸症候群(SAS)と事件・事故

いびきを防ぐ花粉症の対策法は?

マスクイメージ

上記のような睡眠時無呼吸症候群にならないよう、花粉症によるいびきを改善するにはどうすれば良いのでしょうか?ここからは、対策について解説していきます。

花粉が飛びやすい条件を把握する

花粉症対策に入る前に、花粉が飛びやすいとされている気象条件について知っておきましょう。

一般的に花粉が飛びやすいとされている気象条件は、次の通りです。
・晴天または曇りの日
・雨が降った日の翌日
・日中の最高気温が高めの日
・湿度が低くて乾燥している日
・強めの南風が吹いた後に北風に変わった日

上記の日は花粉の飛散量が多くなるため、特に注意して花粉対策を行うようにしましょう。

参考:
花粉症対策 早めの対策で花粉症をケアしよう

なるべく花粉を部屋に持ち込まない

花粉対策の始まりは、花粉をできるだけ室内に持ち込まないことです。

目には見えませんが、外から帰宅した服や体には多くの花粉が付着しています。そのため、花粉シーズンは玄関に入る前に、服などについた花粉を払い落としてから室内に入りましょう。あわせて、手洗いやうがい、洗顔などで花粉を洗い流すのも効果的です。

また、花粉シーズンにはドアや窓からも花粉が侵入します。しっかりと閉め、外からの花粉の侵入を防ぎましょう。さらに、外から持ち込まれた花粉を除去するために、こまめに掃除をすることも肝心です。

参考:
花粉症対策 早めの対策で花粉症をケアしよう

食生活はバランス良く

花粉症に負けない、健康的な体づくりも大切な花粉症対策です。

特に、花粉症に効果があるとされる食事から栄養を摂取することは、非常に有効といえます。一般的に摂取すると良いといわれている食材は、次の通りです。

栄養食材内容
DHA・EPA・マグロ・サンマ・サバ・イワシ などDHA・EPAは、アレルギーの炎症症状を抑える効果が期待されている「オメガ3脂肪酸」を多く含んでいる。
ビタミンA・鶏、豚、牛のレバー・うなぎ・にんじん・ほうれん草 などビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあるといわれている。
ビタミンC・赤、黄ピーマン・ブロッコリー・キウイ・レモン などビタミンCは、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの分泌を抑える働きがあるといわれている。一度にたくさん摂取しても尿として排泄されるので、こまめに摂るのがおすすめ。
ビタミンD・カツオ・サケ・サンマ・キクラゲ などビタミンDは、骨の形成や維持を助ける働きがある。近年、ビタミンD不足がアレルギー症状に関連していると指摘されており、研究が進められている。
食物繊維・ゴボウ・豆類・干ししいたけ・りんご など腸内の善玉菌のエサとなる食物繊維を摂ることで、腸内環境が整い、アレルギー反応が抑制されると考えられている。
発酵食品・納豆・ヨーグルト・キムチ・ぬか漬け など発酵食品に含まれる乳酸菌などは、腸内環境を整える善玉菌を増やす働きがあるといわれている。

これらをバランス良く普段の食事に取り入れ、花粉症に負けない体を目指していきましょう。

参考:
花粉による鼻炎になったら… 自分でできる対処法と薬

薬は正しく使う

花粉症対策として、多くの人が思いつくのが薬の服用でしょう。最近では、ドラッグストアなどで簡単に花粉症の薬を購入することができるようになりました。
ですが、せっかくの薬も正しく使用しなければ効果は得られません。

例えば、症状が出た後に薬を飲んでもあまり効果はないとされています。花粉症は、一度症状が出るとどんどん鼻粘膜が敏感になっていくため、症状が出る前に早めに服用することが必要です。

あわせて、症状がひどいときだけ薬を飲む人がいますが、これもあまり効果的とはいえません。確かに、花粉の飛散量や体調によって症状が軽く済んだり、一時的に治まったりすることがあります。

ですが、先ほど説明したように、症状が出た後は花粉に対して過敏な状態が続いているため、むやみに服用を停止すると余計に症状を悪化させることにつながります。ゆえに、症状が出ないからといって服用をやめず、シーズン終了まで飲み続けるようにしましょう。

そして、症状がひどいからといって、取扱説明書で規定された以上の量を摂取するのもNGです。安易な自己判断は、効果の半減や不要な副作用を招くリスクがあります。必ず用法用量を守り、適切に使用するのが大切です。

参考:
花粉症対策 早めの対策で花粉症をケアしよう

症状がひどい場合は医療機関へ相談を

あまりに症状がひどく、生活に著しい影響が出ている場合は、医療機関への受診も検討しましょう。

医療機関では、薬を使用して症状を抑える「薬物療法」に加えて、アレルゲンに対する免疫を獲得する「アレルゲン免疫療法」や鼻の粘膜のレーザーで凝固させる「手術療法」などさまざまな治療を行っています。

また、より専門的な花粉症対策や、症状を軽減させるアドバイスなどもしてもらえるため、なかなか症状が改善しないという人は医療機関への相談を推奨します。

参考:
アレルギーについて花粉症

いびきの根本治療をしたいならイビキメディカルクリニックへ

イビキメディカルクリニックは、いびき・睡眠時無呼吸症候群の治療を行っている専門医院です。

当院で行っているパルスサーミア治療は、いびき・睡眠時無呼吸症候群の根本治療を行うことができる最先端の治療法で、これまで数多くの患者様に効果を実感していただいています。

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参考:
いびきの治療法|イビキメディカルクリニック

まとめ

マスクを外す笑顔の女性

今回は、花粉症によっていびきをかく原因と、その改善法について解説しました。

一見何の関係もないように思える両者ですが、花粉症によって鼻づまりになると寝ている間の口呼吸が助長され、いびきをかきやすくなります。また、いびきは放っておくと睡眠時無呼吸症候群に発展する可能性があるため、早急な治療が必要です。

「花粉症の時期はいつも寝不足…」という人は、睡眠中にいびきをかいている可能性があるので、なるべく早く医療機関を受診してください。

【よくある質問】

Q.どうして花粉症になるといびきをかくのですか?

A.花粉症によって鼻づまりになると、寝ている間の口呼吸が助長され、気道の閉塞が起きやすくなるからです。気道が狭くなった結果、いびきをかくようになります。

Q.花粉症によるいびきを改善するにはどうすれば良いですか?

A.セルフケアや日々の生活習慣によって、花粉症を改善することが大切です。また、症状がひどい場合は医療機関を受診して、より専門的な治療を受けるのも効果的でしょう。

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