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睡眠薬を飲むといびきをかく|睡眠時無呼吸症候群でも使える睡眠薬はどれ?

2023.06.23

睡眠薬を飲むといびきをかく|睡眠時無呼吸症候群でも使える睡眠薬はどれ?

睡眠薬は、不眠症などの睡眠障害を改善するための有効な手段です。しかし、睡眠薬を飲み始めてから、「いびきがうるさい」と言われる回数が増えた人は多いのではないでしょうか。睡眠薬は、選び方を間違えるといびきの症状が悪化して、逆に睡眠の質を低下させる可能性があります。

そこで今回は、睡眠薬を飲むといびきの症状が悪化する理由や、睡眠薬以外のいびきをかく原因などについて解説します。また、いびきをかきやすい人や、睡眠時無呼吸症候群の人でも使える睡眠薬も紹介します。いびきの症状を改善して快適な睡眠を手に入れたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

睡眠薬を飲むといびきをかく理由

パートナーのいびきに頭を抱える女性
睡眠薬がいびきに与える影響を知るには、いびきのメカニズムを理解する必要があります。ここでは、いびきと睡眠薬の関係について解説します。

いびきをかくメカニズム

いびきは、何らかの理由により、喉の気道が狭くなることが原因です。気道が狭くなると、空気が通る際に抵抗が大きくなり、粘膜が振動していびきが発生します。気道が狭くなり過ぎると、空気が通り抜けられなくなって無呼吸状態になります。

睡眠薬がいびきに与える影響

気道が狭くなる原因の一つに、筋肉の緩みがあります。一部の睡眠薬には筋弛緩作用があり、喉の筋肉が緩むことで気道が狭くなります。いびきの症状がある人は、いびきの音などで睡眠の質が低下しているケースが多いです。
不眠症などで病院を受診すると睡眠薬が処方されますが、選び方を間違えるといびきが悪化して、さらに睡眠の質が下がる可能性があります。

睡眠薬以外のいびきをかく原因

眠れない女性と熟睡する男性
いびきの原因は睡眠薬だけでなく、鼻炎や肥満なども影響します。ここでは、睡眠薬以外のいびきをかく原因について解説します。

下顎が小さい

下顎が小さいと気道周辺のスペースが狭くなり、いびきを引き起こします。顎の小さい人がいびきを根本的に治療するには、下顎を前に出す外科的手術が必要です。外科的手術は入院が必要になり、術後の痛みも出るため治療には困難が伴います。

日本人を含むアジア人は、欧米人と比べると顎が小さい傾向にあります。また、食生活の変化も顎が小さくなる原因の一つです。やせ型の人が慢性的にいびきをかいているなら、顎の小ささが原因となっている可能性があります。

【関係あるの?】顎が小さい人の睡眠時無呼吸症候群について

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は鼻腔の粘膜が腫れるため、気道が狭くなりいびきを引き起こします。一時的な鼻炎であれば、炎症が治まるといびきも改善されます。しかし、慢性的に鼻炎になっている人は、環境を改善して治療することが大切です。

アレルギー性鼻炎の原因には、ハウスダストやダニ・花粉などがあります。
ハウスダストやダニが原因であれば、部屋を掃除してキレイに保ちましょう。花粉が原因の場合は、マスクや薬などを活用して、花粉による反応を抑えてください。

肥満

いびきをかきやすい人や睡眠時無呼吸症候群の人は、メタボ体系であることが多いです。身体に脂肪が付くことにより、喉周辺にも脂肪が付着して気道を狭めるためです。また、舌にも脂肪が付着するので、気道を塞ぎやすくなります。

自分がメタボ体系か判断するには、BMI(体格指数)が有効です。BMIは、「体重kg ÷ (身長m)2」で計算できます。以下の表で肥満(2度)以上になると、睡眠時無呼吸症候群と診断される人が増えて、同時にいびきをかく人も多くなります。

範囲 肥満度
18.5未満 低体重
18.5〜25未満 普通体重
25〜30未満 肥満(1度)
30〜35未満 肥満(2度)
35〜40未満 肥満(3度)
40以上 肥満(4度)

飲酒

お酒を飲んでアルコールを摂取すると、一部の睡眠薬と同じく筋肉が緩み気道が狭くなります。気道周辺だけではなく舌の筋肉も弛緩するため、舌の付け根が喉に落ち込んで気道を狭くします。
また、肝臓がアルコールを分解する際は多くの酸素が必要です。そのため、身体が大量の酸素を取り込もうとして、いびきが悪化します。

さらに、アルコールは利尿作用があり、体内の水分が奪われてしまいます。その結果、喉が渇いて目が覚めるため、睡眠の質が低下するのです。夜中にトイレに起きる回数も増えて、睡眠がとぎれとぎれになるでしょう。
寝付きが悪くて飲酒をする人は多いですが、睡眠の質は低下します。眠るためにお酒を飲むのは、おすすめしません。

いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係

ソファで昼寝をする中年の男性
いびきをかく人は気道が狭くなっていますが、さらに狭まると気道が閉じて呼吸ができない状態になります。呼吸ができない状態が頻繁に発生するのが睡眠時無呼吸症候群です。
睡眠時無呼吸症候群は自覚症状が少なく、気付かずに過ごしている人も多いです。次のような指摘をされる人は、病院で検査を受けてみてください。

・家族やパートナーからいびきの音が大きいと言われる
・夜中に何度も目覚める
・朝起きたばかりなのに疲労感がある
・日中に強い眠気を感じる

上記の症状に当てはまる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質を低下させるだけでなく、高血圧や糖尿病・心不全・不整脈・脳卒中など、命に関わる病気にも繋がります。また、睡眠の質の低下は、仕事やプライベートにも悪影響を及ぼすでしょう。
いびきは睡眠時無呼吸症候群のサインとなるため、悪化する前に病院を受診することがおすすめです。

いびきを減らすための生活習慣

ソファーで寝るサラリーマン
いびきは、生活リズムを整えて、飲酒を減らすことなどで改善できます。ここでは、いびきを減らすための生活習慣について解説します。

規則正しい生活リズム

生活リズムが崩れると身体はストレスを感じて、いびきが悪化します。毎日、同じ時間に就寝と起床を繰り返して、生活リズムを整えましょう。一定のスケジュールで生活すると、身体の調子が整い睡眠の質も高まります。
夜勤をしていると就寝時間が昼間になりますが、毎日同じ時間に眠りに就けばリズムは守れます。リラックスできる環境を作り、昼間でもスムーズに就寝できるように工夫してください。

肥満が原因でいびきをかく人は、定期的に運動することが大切です。急激に運動を始めると身体を傷めるため、ウォーキングや水泳などの負荷が低いものから始めてください。慣れてきたらランニングなどの有酸素運動をするのがおすすめです。
運動と併せて、バランスの良い食事を心がけましょう。

【常日頃の予防】睡眠時無呼吸症候群と食事について

飲酒や睡眠薬を減らす

飲酒や睡眠薬は、筋肉を弛緩させて気道が狭くなるため、極力減らすようにしましょう。
完全に断酒する必要はありませんが、晩酌程度にとどめて、寝酒はやめてください。睡眠薬は、かかりつけの医師と相談して、影響が少ない薬を処方してもらう、服用する量を調整するなどしましょう。

睡眠時無呼吸症候群の患者は、うつ病を併発している割合が多いとの報告があります。抗うつ薬は、満腹中枢を麻痺させる作用があり、食事の量が増えて太りやすくなります。また、抗うつ薬には筋弛緩作用もあり、気道が狭くなる原因の一つです。

睡眠環境の整備

睡眠中にストレスを感じると、いびきが悪化する可能性があり、リラックスできる環境の整備が重要です。睡眠中にリラックスして質を高めるには、次のような方法があります。

・寝る前にストレッチをする
・アロマオイルで好みの匂いをかぐ
・食事は就寝の3時間前までに済ませる
・自分の身体に合う寝具を使う
・遮光カーテンで外からの刺激を抑制する

いびきが減少して睡眠の質が高まると、日中に疲れや眠気を感じなくなり、生活全体の質が向上します。自分が落ち着いて就寝できる環境を整備して、公私ともに充実させましょう。

睡眠時無呼吸症候群の患者でも使用できる睡眠薬

薬、錠剤とカプセル
睡眠薬にはいくつかの種類があり、いびきに与える影響も異なります。ここでは、睡眠時無呼吸症候群の患者でも使える睡眠薬を紹介します。

非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬

非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、脳の活動を抑制して、眠りに就きやすくする薬です。薬を飲んでから効果が表れるまでの時間の短さが特徴です。
ただし、薬の効果が日中まで続くケースがあるため、仕事などで運転をする人は注意してください。その他には、ふらつきや頭痛・めまいなどの副作用も報告されています。ただ、筋弛緩作用は少なく、いびきをかく人でも影響は少ないです。

非ベンゾジアゼピン系の主な睡眠薬
・ルネスタ
・マイスリー

オレキシン受容体拮抗型の睡眠薬

オレキシン受容体拮抗型の睡眠薬は、脳の覚醒を促進するオレキシン受容体の力を阻害して、脳を睡眠状態にする薬です。悪夢を見る・頭痛・めまいなどの副作用が出る可能性がありますが、筋弛緩作用はなく、いびきを悪化させずに睡眠障害を治療できます。

オレキシン受容体拮抗型の主な睡眠薬
・ベルソムラ
・デエビゴ

メラトニン受容体作動型の睡眠薬

睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの代わりに作用して、自然な眠りにいざなう薬です。
めまいや頭痛・吐き気などの副作用が表れる場合がありますが、筋弛緩作用は少なく睡眠時無呼吸症候群の患者でも服用できます。加齢や生活リズムの乱れにより、メラトニンの分泌量が減ってしまった人に効果を発揮する薬です。

メラトニン受容体作動型の主な睡眠薬
・ロゼレム

睡眠時無呼吸症候群のいびきが悪化する睡眠薬

筋弛緩作用のある睡眠薬を処方されると、いびきが悪化する可能性があります。いびきや睡眠時無呼吸症候群を患者や医療機関が把握していない場合は、筋弛緩作用のある睡眠薬を処方されるケースもあるため注意が必要です。

筋弛緩作用のある睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。
ベンゾジアゼビン系睡眠薬は、脳の興奮を抑えて眠気を強めます。眠気を強めるだけでなく、不安や緊張を和らげる作用もあります。効果に即効性があり、早く不眠などの症状から抜け出したい人に向いています。ただし、筋弛緩作用があり、いびきを悪化させる可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の患者は、うつ病を併発しているケースが多いです。うつ病の治療にはベンゾジアゼビン系の抗不安薬が処方されることがあります。
うつ病を患っていていびきをかく人は、医師に相談して薬の影響を確認してください。

睡眠薬によるいびきを軽減して、健康につなげたい方はイビキメディカルクリニックへ

白いシーツのベッドで眠る女性
一部の睡眠薬には筋弛緩作用があり、気道が狭くなるため、いびきが発生します。気道がさらに狭まると、呼吸ができなくなり「無呼吸状態」に陥ります。無呼吸状態が何度も繰り返されると、睡眠時無呼吸症候群と診断され、悪化すると命に関わり注意が必要です。

いびきの症状を軽減するには、生活リズムを整える・睡眠薬や飲酒の量を減らす・睡眠環境を整備してリラックスするなどが有効です。ただし、自分の判断で睡眠薬を減らすと、睡眠障害やうつ病などの症状が悪化する可能性があります。かかりつけの医師に相談したうえで、睡眠薬の量を調整してください。

いびきや睡眠時無呼吸症候群を根本的に治療したいのであれば、イビキメディカルクリニックにご相談ください。当院オリジナルのレーザー治療「パルスサーミア」は、口蓋垂を引き締めて症状を改善します。1回の治療時間は約15分で、痛みは少なく入院の必要もないため、気軽に治療を受けられます。
まずは、電話・LINE・Webから、お気軽に無料カウンセリングのご予約をしてください。

参考:
早稲田メンタルクリニック、2021.4.11、いびきで困っていませんか?睡眠薬を飲むといびきをかくメカニズム
医療法人開成会、いびき治療(睡眠時無呼吸症候群)
横浜弘明寺呼吸器内科、2023.4.4、睡眠時無呼吸症候群でも使える睡眠薬とは?
東京ロンフェルメ耳鼻咽喉科、うつ病といびき

【よくある質問】

Q.睡眠薬を服用するといびきをかきやすくなりますか?

A.ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は筋弛緩作用があり、気道が狭くなりやすいため、いびきが発生することがあります。非ベンゾジアゼピン系・オレキシン受容体拮抗型・メラトニン受容体作動型の睡眠薬は比較的、筋弛緩作用が少なく、いびきに対する影響が少ないとされています。

Q.睡眠薬以外にもいびきに悪影響を与える要因はありますか?

A.アレルギー性鼻炎や飲酒・肥満なども、気道が狭くなる原因となり、いびきが悪化する可能性があります。アレルギー源から遠ざかり、飲酒量を減らすなどで対策をしてください。

また、日本人は顎が小さい人が多く、喉のスペースが少ないため、いびきや睡眠時無呼吸症候群になりやすい傾向があります。

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