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睡眠は、日中の疲れを取り、毎日の活力を蓄えるのに重要な行動です。しかし、睡眠時無呼吸症候群の症状が原因で満足な睡眠が取れないと、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
快適な生活を送るために、今回の記事で睡眠時無呼吸症候群の治し方を学習しましょう。
睡眠時無呼吸症候群に悩む日本人はどのくらいいるのか?

睡眠時無呼吸症候群の病名が最初に付けられたのは、1976年のことでした。アメリカで、睡眠額と睡眠時無呼吸症候群研究の第一人者であったクリスチャン・ギルミノー教授によって名付けられました。
現在でも、日本のみならず、世界中で睡眠時無呼吸症候群に悩む患者数は多いのです。日本人のうち、睡眠時無呼吸症候群に悩む人の割合は、いったいどのぐらいいるのでしょうか。
中年の2~15%、老年の20%以上とされている
睡眠時無呼吸症候群の中で最も割合が高い「閉塞時睡眠時無呼吸症候群」は、睡眠時に上気道の一部もしくは全てが塞がれるために起こる症状です。気道が塞がるのには、次のような原因があります。
・肥満…首回りについた脂肪により、上気道が圧迫されるため、気道が塞がってしまいます。
・骨格…顔の骨格や顎が生まれつき小さい場合や、食事の際に噛む回数が少ない場合などは、気道が塞がれやすい傾向が見られます。この症状は、痩せた人でも見られるため、注意が必要です。
・鼻や喉の疾患…扁桃・アデノイドの肥大や、鼻・喉の病気、アレルギーなどを持っていると、気道が狭くなりやすいため、症状が現れることがあります。
閉塞時睡眠時無呼吸症候群は、小児では1から2%、中年では2%から15%、老年では20%以上に症状が見られるとされています。
男女別では成人男性のおよそ3~7%、女性の2~5%に見られる
次に、男女別で割合を見てみると、成人男性のうちおよそ3%から7%・女性ではおよそ2%から5%に、睡眠時無呼吸症候群の症状が見られます。男性は働き盛りの30代から60代に多く見られ、半数以上が40代から50代です。
一方、女性は閉経後に発症する人が多くなっています。日本人女性が閉経を迎える平均年齢は、50.5歳です。ただ、この年齢は個人差がかなり大きく、40代で閉経する人・50代後半まで月経が続く人などさまざまです。
閉経を迎えた後は、女性ホルモンの1つであるプロゲステロンが激減しますが、プロゲステロンは気道を広げる作用を持っています。30代から40代ではプロゲステロンが働くため、男性に比べて睡眠時無呼吸症候群を罹患する割合が少ないのです。
実際に治療を受けている人はごくわずか
睡眠時無呼吸症候群を罹患している患者様のうち、後述するCPAP治療を受けている患者様はおよそ45万人だ、という数値が厚生労働省から発表されています。この数値は、全患者様のうち11%から15%程度なのです。日本全国では睡眠時無呼吸症候群の患者が、潜在患者も含めて300万人から400万人は存在すると見込まれています。
睡眠中に、自分自身の体にかかっている大きな負担に気づいていない方も多く、検査や治療に至らない患者様も大勢いらっしゃいます。
睡眠時無呼吸症候群によって高まるリスクとは?

睡眠時無呼吸症候群は、治療せずに放置し続けると、次のようなリスクが高まります。適切な治療を受けることでリスクを回避できますので、少しでも気になる症状があれば決して放置しないようにしましょう。
心臓への大きな負担
睡眠時無呼吸症候群の症状が出ると、体内の酸素濃度が低下します。こうなると、心臓は酸素を確保しようとし、必要以上に動くようになります。そのため、心臓に大きな負担がかかり、心拍数が上がったままの状態が続いてしまうのです。心機能が低下する原因ともなるため、軽視することは厳禁です。
実際に、心不全を患っている患者様のおよそ11%が、睡眠時無呼吸症候群を合併しているとの報告があります。さらに、治療しないままでいると、死亡率も2倍から3倍に上がってしまうのです。
合併症
酸素濃度の低下により心臓に負担がかかると、合併症を発症するリスクも大幅に高まります。
その1つが高血圧であり、睡眠時無呼吸症候群の患者様の半数に高血圧が認められています。反対に、高血圧の患者様の30%に、睡眠時無呼吸症候群の症状が認められるとの報告がなされているのです。
そのうえ、虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)の発症リスクが2倍から3倍、不整脈などの発症リスクも3倍から4倍に高まると言われているほどです。また、心疾患を合併する方が睡眠時無呼吸症候群の治療をしないでいると死亡率が2倍から3倍上昇することが明らかにされています。
日中の交通事故や産業事故
睡眠時無呼吸症候群により、睡眠の質が低下すると、日中に強い眠気を感じるようになります。このため、倦怠感が続いたり、集中力や判断力が鈍ったりするなどの症状が見られます。
仕事で運転をする場合に、眠気を原因とする交通事故や産業事故を起こしてしまう恐れがあります。近年は、睡眠時無呼吸症候群が原因と考えられる事故が頻発しており、新幹線やツアーバス、路線バスなどで事故が発生しているのです。
ご自身や周囲の方に不幸な結果を招かないためにも、適切な治療を受けることが大切です。
睡眠時無呼吸症候群の治し方にはどのような方法があるのか?

睡眠時無呼吸症候群の症状を改善するには、いくつか方法がありますので、ご自身にあった方法がどれなのかを熟考したうえで、改善を試みましょう。
生活習慣の改善
軽度の症状であれば、生活習慣を改善すると効果が見られる場合があります。肥満を解消するために食生活を見直したり、適度な運動を行ったりするのは、特に効果が期待できる方法です。
また、先述した合併症を引き起こすリスクを下げるため、減塩することも効果的です。
気道が塞がるのを防ぐため、就寝前にお酒を飲むのを控える・横向きで寝る・禁煙するなどの取り組みも、効果があります。こちらの記事も参考になさってください。
ただし、飲酒が長い間習慣になってしまっている場合には、喉にダメージが蓄積していることが考えられるので、医療機関に相談しながら改善していきましょう。
CPAP療法
睡眠中に鼻へマスクを装着し、空気を送り続けることで気道が塞がるのを防ぐ治療法です。軽症のみならず、重症の睡眠時無呼吸症候群の患者様にも効果があり、有効な治療法として多くの病院で採用されています。
ただ患者様によっては、鼻の乾燥や空気を送る際の機械音、空気圧によって生じる不快感などが気になる方もいらっしゃいます。CPAP療法は対処療法であるため、継続的な治療が必要です。
外科手術
気道が塞がっている原因が、アデノイドや扁桃の肥大である場合は、外科手術を受け切除する方法もあります。またアレルギー性鼻炎や鼻茸症など、鼻が詰まる病気が原因で睡眠時無呼吸症候群を発症している場合もあり、外科手術によって鼻の気道を確保します。
ここであげた方法は、どれも症状の改善は期待できますが、再発する可能性も全くないとは言い切れません。外科手術で切除をしても、切除した部位が数年後に傷あと(瘢痕)となり、睡眠時無呼吸症候群の症状が再発するケースも少なくないのです。
睡眠時無呼吸症候群の症状改善にはイビキメディカルクリニックのパルスサーミアがおすすめ

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まとめ
睡眠時無呼吸症候群は、患者様ご本人だけでなく、周囲の人達にも大きな影響を与えます。悩みを解消するために、今回紹介した治し方をぜひ実行してみてはいかがでしょうか。