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【負の連鎖?】腎臓病といびきの関係性について

2023.04.17

【負の連鎖?】腎臓病といびきの関係性について

いびきは、さまざまな病気のサインとなりますが、腎臓病とも関係があると知り、不安な方も多いのではないでしょうか。
腎臓病を患うと透析が必要になるなど、過酷な治療が必要になり、悪化すれば死に至る可能性もある病気です。いびきと腎臓病の関係を知り、適切に予防すれば病気になる可能性を減らせます。
そこで今回は、腎臓病といびきの関係性や、予防方法などについて解説していきます。いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係性も紹介するので、腎臓病の悩みだけでなく、睡眠に関する悩みも解決できます。いびきで睡眠の質が下がっている方は、ぜひ最後までご覧ください。

慢性腎臓病(CKD)といびきの関係性

 男性に背を向けながらベッドに入っている女性
睡眠中にいびきは気道が狭くなり、空気がスムーズに通り抜けられないことが原因です。気道が狭くなり、酸素を十分に身体に取り入れられない状態は、さまざまな病気のリスクを高めます。空気を取り込めず低酸素状態になると、眠っていても身体は覚醒状態になり血圧が上がります。慢性的な高血圧になると腎臓への負担が増加して、慢性腎臓病になる可能性が上がるのです。

また、いびきにより睡眠の質が下がると、インスリンが不足して血糖値が上昇するため、糖尿病に繋がります。糖尿病は蛋白尿が増加して腎臓に負担を掛けるため、腎臓病を併発する可能性があります。糖尿病により生じる慢性腎臓病は「糖尿病性腎臓病(DKD)」と呼ばれています。
このように、いびきと腎臓病は密接に関係していて、いびきが続くようなら病院で検診を受けるのがおすすめです。

参考:
東京ロンフェルメ耳鼻いんこう科|腎臓病といびき

慢性腎臓病(CKD)とは

慢性腎臓病、医療イメージ
ここでは、慢性腎臓病の症状や原因などを解説します。

人体における腎臓の役割

腎臓の基本的な役割は、尿を作ることです。心臓から送り出される血液のうち4分の1が腎臓でろ過されて、1日に約150リットルの尿を作り出します。血液をろ過する際に、老廃物を体外へ排出して血圧をコントロールする役割もあります。腎臓の機能が低下すると、生命を維持するのが難しくなるほど、人体にとって重要な臓器です。

また、腎臓は骨を作るためのビタミンDや、血液を作るためのホルモンなどとも深い関りがあります。そのため、腎臓の働きが低下すると貧血が起こったり、骨が弱くなったりします。

慢性腎臓病の症状

慢性腎臓病は、初期段階では自覚症状がなく発見が難しい病気です。腎臓の機能低下が進行してくると、次のような症状が現れます。

・夜間尿
・指や脚などのむくみ
・立ちくらみや貧血
・倦怠感
・少しの運動での息切れ

腎臓は基本的に数か月や数年など、時間を掛けて機能が低下していきます。慢性腎臓病になってしまうと、腎臓の機能を回復できる可能性は低いです。腎臓の機能が著しく低下して、通常時の10%以下になると「末期腎不全」と呼ばれ、老廃物を排泄できなくなります。身体に毒素が溜まると死に至るので、定期的な人工透析が必要です。腎臓の機能は回復が難しいため、ずっと人工透析と付き合っていくことになります。
そのような状態になる前に発見して、腎臓の機能低下を遅らせたり、防いだりすることが大切です。

参考:
きむら内科小児科クリニック|慢性腎臓病の症状

慢性腎臓病の予防

慢性腎臓病を早期に発見するには、定期的な人間ドックなどでの検査が必要です。慢性腎臓病は以下のような検査により発見できます。

・尿たんぱく:尿に含まれるたんぱく質を調べる
・血清クレアチニン:腎機能が低下すると血液中のクレアチニンの量が増える
・eGFR:血清クレアチニンの量から腎臓の機能を示す検査

上記の検査は比較的簡易的に行えるため、時間的な制約は少ないです。一定以上の年齢になると、毎年の健康診断の検査項目に含めている自治体もあります。また、慢性腎臓病にならないためには、普段の生活を見直すことも大切です。慢性腎臓病は高血圧や肥満が要因となります。腎臓に優しい生活習慣には、以下のようなものがあります。

・塩分の摂取量を1日6g以下に抑える
・定期的な運動で肥満を改善する
・適切に水分を摂取する
・十分な睡眠時間を確保する
・アルコールの摂取量を減らす
・禁煙する

生活習慣を整えれば、高血圧や糖質の取り過ぎを防げます。また、肥満によるいびきも軽減できるため、腎臓の機能を低下する要因が少なくなるでしょう。腎臓の機能は一度低下すると回復は難しいので、生活習慣に気をつけて、腎臓に優しい行動を身に付けてください。

参考:
船橋市|慢性腎臓病を予防しよう

参考:
東京女子医科大学病院 腎臓病総合医療センター|慢性腎臓病

いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係性

眠気を我慢できないビジネスマン
いびきは腎臓病だけでなく、睡眠時無呼吸症候群とも深い関りがあります。ここでは、睡眠時無呼吸症候群の症状や原因などを解説します。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群は、いびきや無呼吸が主な症状です。睡眠中にいびきや無呼吸が発生すると、息苦しさから目が覚めてしまうため、睡眠の質が低下して以下のような症状が現れます。

・日中の疲れや強い眠気
・起きた瞬間からの倦怠感
・起床時の頭痛
・気分の落ち込み

上記の症状が現れると、眠気で集中力が低下して、仕事でのミスが増えるなど昇進にも影響を及ぼします。また、営業職など車を運転する場合は、重大な事故を引き起こすリスクが増えます。睡眠時無呼吸症候群の患者は、以下のような合併症を引き起こします。

・高血圧
・心不全
・糖尿病
・心臓病
・腎臓病

睡眠時無呼吸症候群は、いびきや無呼吸が主な症状ですが、重症化すると上記のような命に関わる合併症を引き起こします。欧米での調査によると、透析患者の50~70%が睡眠時無呼吸症候群を併発しているとの報告もあるため、睡眠時無呼吸症候群と腎臓病には深い関りがあると言えるでしょう。

参考:
にしかわ耳鼻咽喉科|睡眠時無呼吸症候群の合併症について

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群の症状あるいびきや無呼吸は、何らかの原因で気道が狭くなることにより発生します。気道が狭くなる原因としては、肥満による脂肪の付着や顎が小さいことなどが挙げられます。子どもの場合は。アデノイド(咽頭扁桃)や口蓋扁桃(扁桃腺)が大きいことも原因となります。

その他にも、飲酒によるアルコールや抗うつ剤などの影響で、喉の周りの筋肉が弛緩して気道を狭めるケースもあります。寝付きを良くするために飲酒をする人がいますが、症状が悪化して睡眠の質を低下させるため、おすすめできません。

睡眠時無呼吸症候群の予防

睡眠時無呼吸症候群を予防するには、慢性腎臓病と同じく日々の生活習慣が大切です。睡眠時無呼吸症候群の主な原因は肥満にあるため、食事制限や運動などで減量すると大きな効果を期待できます。ただし、肥満気味の人が急激に運動をすると膝や腰などを傷めてしまいます。まずは、ウォーキングや水泳などの身体に負担が少ない運動から始めて、慣れてきたらランニングなどで負荷を上げるといいでしょう。

就寝前に飲酒をする習慣がある人は、飲酒を制限しましょう。アルコールは筋肉を弛緩させるので、気道が狭くなって無呼吸やいびきを引き起こします。アルコールの作用で寝付きが良くなったとしても、喉の渇きやトイレなどで睡眠が中断されて、睡眠の質が低下します。

アルコールと同じく、抗うつ剤などの精神疾患の治療薬も筋肉を弛緩させる作用があります。ある調査では、うつ病などの精神疾患を抱えている患者の約40%が、睡眠時無呼吸症候群を発症していると報告されています。精神疾患を抱えている患者は、気力が湧かず生活習慣が悪化する傾向があります。精神疾患を持っていると、睡眠時無呼吸症候群になる要因が増えるため注意が必要です。
しかし、抗うつ剤が睡眠時無呼吸症候群の原因になるからといって、むやみに薬を減らすことはできません。医師と相談の上、薬の量を調節してください。

タバコの煙は、喉や気道の炎症を引き起こし、いびきや無呼吸を悪化させます。日常的にタバコを吸う人は、禁煙を心がけましょう。睡眠時無呼吸症候群の治療を行っている病院やクリニックは、禁煙外来を設けてあるケースも多いので、一緒に相談するのがおすすめです。

参考:
睡眠時無呼吸症候群治療ガイド|生活習慣の改善について

睡眠時無呼吸症候群の治療法

CPAP治療を受けているミドル世代の男性
睡眠時無呼吸症候群の治療は、症状や状態によりCPAP療法や外科的手術などを使い分けます。ここでは、睡眠時無呼吸症候群の治療法を解説します。

CPAP療法

CPAP(シーパップ)療法は、睡眠時無呼吸症候群の治療の中心となる方法です。CPAP療法は、鼻にマスクを装着して空気を送り込み、空気の圧力で気道の通り道を広げます。肥満などで狭くなった気道を広い状態に保つため、睡眠中のいびきや無呼吸を改善できます。

CPAP療法によりいびきや無呼吸が軽減して睡眠の質が改善されると、昼間の眠気や疲労感も改善します。仕事のパフォーマンスが上がる、家族の睡眠を妨げないなどの効果も期待でき、生活の質が向上するでしょう。また、心筋梗塞や脳梗塞などの原因となる動脈硬化の予防も可能です。

ただし、CPAP療法はマスクをつけている間は気道を押し広げますが、根本的な原因を改善するものではありません。CPAP療法を受けると同時に生活習慣を改善して、肥満状態を脱することが大切です。また、根本的な原因が改善されるまで、CPAP療法を続ける必要があります。

参考:
SASnet|CPAP治療

外科的手術

顎が小さい・アデノイド肥大しているなどの場合は、肥満が原因ではないため減量しても症状は改善されません。身体的特徴により睡眠時無呼吸症候群が発生しているのであれば、外科的手術をするケースが多いです。最も一般的なのは、口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)です。軟口蓋を切除して、口側と鼻側の粘膜を縫い合わせることにより気道を広げる手術です。

その他にも、顎を数ミリ前方に移動させて、気道を広げる治療法もあります。ただし、外科的治療法は入院が必要になり、術後は激しい痛みに襲われるケースもあります。仕事が休めないなどの事情がある人は、手術を受けることができないのが難点です。

外科的手術は比較的、症状が重い場合に選択されます。症状が軽い場合は、スリープスプリントと呼ばれるマウスピースを装着して、気道を広げる方法が選ばれるケースも多いです。

レーザー治療(パルスサーミア)

パルスサーミアは、「切らないいびき治療」として注目を集めいている、最新の治療法です。これまでのレーザー治療は、喉の周辺をメスやレーザーで切って縫合して、気道を広げる手法が主流でした。切開手術を伴うため、術後は強い痛みを感じたり、食べ物が飲み込みにくくなったりなどの症状が発生します。

パルスサーミアは、口蓋垂や軟口蓋などをレーザーで引き締めるため、切開手術は発生しません。痛みが少なく出血しないので、入院する必要がありません。治療時間は毎回15分ほどで、CPAP療法のようにマスクの装着も不要です。睡眠時無呼吸症候群の治療のデメリットを、すべて克服した治療法と言えるでしょう。

パルスサーミアは、3~6回程度の照射を定期的に繰り返すと効果が出てきます。2回目・3回目と治療を重ねるごとに、変化を実感できるでしょう。CPAP療法やスリープスプリントなどで治療をしていて、不満を抱えているのであれば、パルスサーミアを試してみてください。

痛みのない治療で効果を上げたい方はイビキメディカルクリニックへ

朝、体を伸ばしている起床した女性
慢性的にいびきが発生する方は、高血圧になるため腎臓病を発症しやすくなります。さらに、いびきにより睡眠の質が下がると、インスリンの量が減少して糖尿病になる可能性もあります。いびきがひどい方は睡眠時無呼吸症候群になっている可能性が高いため、早めに病院で診察を受けるのがおすすめです。

欧米の研究では腎臓病で透析を受けている患者の50~70%が、睡眠時無呼吸症候群を発症しているとの報告があります。睡眠時無呼吸症候群は腎臓病だけでなく、糖尿病や高血圧・心不全などさまざまな病気を併発します。自覚症状が少ない病気ですが、日中の強い眠気や疲労感があれば、早めに治療を開始しましょう。

しかし、睡眠時無呼吸症候群の治療はマスクを装着するCPAPや、入院が必要となる外科的手術など、ハードルが高いのも事実です。気軽に睡眠時無呼吸症候群の治療をしたいのであれば、イビキメディカルクリニックで最新の治療法であるパルスサーミアを試してみてはいかがでしょうか。1回あたりの治療時間は約15分。痛みが少なく、仕事帰りにも通院可能です。まずは、お電話かメールでお気軽にお問い合わせください。

【よくある質問】

Q.いびきと腎臓病の関係は?

A.いびきが発生すると身体が覚醒状態となり、血圧が上がります。慢性的にいびきが発生すると高血圧となり、腎臓への負担が増加して、慢性腎臓病になる可能性が高まります。
いびきにより睡眠時間が減ると、インスリンの量が減少して糖尿病になる可能性もあります。いびきは、命に関わる病気に繋がる可能性があるため、早期に予防することが大切です。

Q.減量すればいびきは軽減する?

A.肥満体型の人は、喉の周りに脂肪が付着して気道が狭くなり、その結果いびきが発生します。
睡眠時無呼吸症候群の治療にはCPAPなどさまざまな治療法がありますが、肥満によりいびきが発生している人は、減量して症状を軽減するのが基本です。減量して喉の周りの脂肪が落ちれば、気道が広がり、いびきも発生しなくなります。

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