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過度ないびきは病気リスク増のサイン!?いびきを防止して健康的な生活維持を!!

2022.10.06

みなさんは眠っているときにいびきをかきますか?「いびきが大きいのは疲れている証拠!」「いびきは個性」と思っている方もいるかもしれませんが、いびきが大きいのは睡眠時無呼吸症候群など重大な病気のサインかもしれません。

それを放置すると、不慮の事故やさまざまな病気のリスクを上げてしまうことがわかってきました。いびきを防止、減らしていくのが健康に生活するための重要な指標になります。 今回はいびきの防止策について説明していきます。睡眠の質を上げれば、極端に大きないびきはなくなり、健康に生活するための土台を作れます。「たかがいびき」ではなく「されどいびき」で、大きないびきは防止しましょう。

いびきはなぜかくのか?

そもそもなぜいびきをかくのでしょうか?

いびきをかく理由はこのようになります。まず、寝ているときに下顎を支える筋肉が緩み喉や気道をふさいでしまいます。下顎を支える筋肉が緩むことで、重力で下顎が喉にある気道の上に乗り、結果として、気道が狭くなってしまいます。気道が狭くなってしまうと、眠っているときに、喉が振動して音が発生します。これがいびきです。

気道をふさいでしまっている狭い場所を空気が早く通過するため、睡眠時にいびきをかきます。

気道が狭くなるのは、「もともと気道自体が狭い」「鼻炎などによって鼻呼吸ができない」「肥満などで脂肪が多く気道がふさがる」「下顎が後方に引っ込んでいる特徴がある骨格」「アルコールの過剰摂取」「睡眠薬による弛緩作用」「女性ホルモンの影響」など多様な原因で起きます。

つまり、いびきは気道が狭くなることで起きますが、気道が狭くなる原因はさまざまあり、人それぞれ違うのでその原因を探らないといけません。太っていてもいびきをかかない人もいますし、痩せていても危険なくらい大きないびきをかく人もいます。

参考:いびきをかくのはなぜ? 

いびきが大きい弊害、リスクとは

いびきが大きいことは、単に同居人に迷惑がかかるというものではありません。一人暮らしならば、いくらいびきが大きくても関係ないじゃないかと思われるかもしれませんが、逆です。一人暮らしで周囲がいびきに気付かないからこそ、ご自身のいびきが危険なラインになっていることに気付きません。

いびきが大きく、かつ睡眠時の呼吸が安定していないと、体が休まらないだけではなく、さまざまな病気のリスクが上がります。

特に「睡眠時無呼吸症候群」になると、健康上のリスクが跳ね上がります。大きないびきは、睡眠時無呼吸症候群の兆候、サインを示すバロメーターです。家族や知人から「いびきが大きい」と指摘されたら睡眠時無呼吸症候群の可能性を疑ってください。

参考:睡眠時無呼吸症候群 / SAS(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)

睡眠時無呼吸症候群の可能性がある

睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に一定時間呼吸が止まってしまう病気です。

睡眠時に呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下するため、大きないびきで無理やり気道を開けて酸素を取り入れるか、目が覚めてしまうかどちらかになります。

また、眠り出すと呼吸が止まり、いびきをかくか覚醒するか・・これを一晩中繰り返すため、深い眠りを取れなくなり、日中も眠気が持続します。睡眠時間が十分なのに日中ずっと眠い。この場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の可能性を確かめたい場合、耳鼻科に行き、いびきが大きく、睡眠時無呼吸症候群の可能性があることを伝えてください。

耳鼻科主治医の指示で検査を行います。睡眠時無呼吸症候群の検査には、簡易検査(パルスオキシメトリーと呼吸センサー)と精密検査(PSG:ポリソムノグラフィー)があり、簡易検査であれば自宅でできます。眠っているときに、指と鼻にセンサーを取り付けるだけで、自動的に眠っているときの呼吸の回数や無呼吸の割合、どの姿勢で眠っているときに呼吸回数はどうかなど詳細に、かつ負担にならない形で検査できます。

精密検査は1泊2日で入院して行います。最近は簡易検査の性能もよくなっているので、まず自宅での簡易検査で十分です。保険適用となるので数千円で受ける事が可能な場合もあります。

睡眠時無呼吸症候群の症状については下記の記事でもまとめていますので、ぜひご覧ください!
【症状例】睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な症状とは?

<睡眠時に突然息が止まってしまう突然死のリスク>

睡眠時無呼吸症候群の場合、呼吸が少なくなり、結果として酸素濃度が下がるため、心筋梗塞・脳梗塞などが睡眠時に起こるリスクを否定できません。

大きないびきによって呼吸困難な状態は解消されますが、それでも酸素が回らず、突然脳や心臓にアクシデントが起こってしまう可能性があります。家族が同居していれば異変に気付いてくれるかもしれませんが、一人暮らしの場合は、誰も気付いてくれずにそのまま・・・という可能性もあります。夜間突然死が睡眠時無呼吸症候群によって引き起こされる可能性があります。

かなり怖い「爆弾」を抱えながら生きることになります。

<三大疾病や生活習慣病のリスクが大幅に上がる>

睡眠時に呼吸が止まる状態を解消するため、大きないびきとともに心臓の働きが強まり、負荷がかかるため高血圧となります。酸素濃度の低下は動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳梗塞が起きやすくなります。さらに睡眠不足によって、血糖値やコレステロール値が高くなり、生活習慣病やメタボリック・シンドロームの原因となります。

ある調査では、睡眠時無呼吸症候群の人は脳梗塞や心筋梗塞のリスクが通常の3倍、ガンのリスクが4倍になると言われています。平均寿命も有意に低いデータもあり、放置できません。

いびきを防止すれば睡眠時無呼吸症候群のリスクは下げられる

このような睡眠時無呼吸症候群の潜在的リスクを減らすためには、睡眠時に呼吸が止まる状態を解消してあげるのが一番です。睡眠時にしっかり呼吸ができてれば気道がしっかり確保されています。つまり、いびきをかくことが減ります。

いびきを防止すること=気道を確保することによって、睡眠時に無呼吸になる状況を減らせます。気道が確保され、呼吸ができていれば睡眠時無呼吸症候群になりません。対策によっていびきを防止することが、睡眠時無呼吸症候群リスクを減らす近道になります。

睡眠時無呼吸症候群の治療、いびきの対処療法的な防止策

睡眠時無呼吸症候群の改善がいびきの予防に直結します。自分でできる方法もありますし、専門医に指導の下で行う方法もあります。対処療法的な防止策は下記の3点になります。

ダイエットをして体重を減らす

ダイエットによって体重を減らすと気道を圧迫している脂肪が減ります。BMI21~25あたりを目指してダイエットしてみましょう。理想はご自身が20歳の時の体重です。おそらくその時よりも増えている人が多いはずです。過剰なダイエットは必要ありません。

体重が10%減ると、無呼吸指数が20%減、体重が20%減ると無呼吸指数が50%減ります。体重80㎏の人でも8㎏(10%)減ならば目標立てて取り組めるはずです。もちろん、体重が減ればコレステロールや中性脂肪、脂肪肝なども改善してトータルで健康になります。

マウスピースを寝るときに装着する

眠るときにマウスピースを装着します。マウスピースによって睡眠時のあごの位置を矯正し、気道を確保します。骨格や脂肪など気道をふさいでいる体質改善にはなりませんが、器具によって軌道を矯正することで、病気のリスクを減らします。

メタボ体質の方などはダイエットと併用すると効果が増大します。少なくとも、マウスピースだけでも、無呼吸による高血圧や心筋梗塞などのリスクが下がります。

<睡眠時無呼吸症候群の診断書があれば歯科医で保険適用によってマウスピースの製作が可能>

睡眠時無呼吸症候群と診断した医師(主に耳鼻科)の診断書と紹介状を受け取り、マウスピース製作が可能な歯科医院で歯に合わせて作ってもらいます。すべての歯科医院でマウスピースが作れるわけではないので注意してください。

型を取り、下あごが前に出るように矯正します。マウスピースは保険適用可能で1万円かからないくらいで製作できます。ずれたり割れたりした場合は修理可能です。6か月ほど経過すれば保険適用で新規に作り直すこともできます。

マウスピースは重度の睡眠時無呼吸症候群には効果がなく、軽度~中程度の治療法です。数か月使ったら、また耳鼻科でいびきの程度を測定されることをおすすめします。

<Amazonでもマウスピースは売っている>

Amazonでも、睡眠時無呼吸症候群矯正のためのマウスピースを購入できます。価格は2,000円~3,000円ほどです。

ただし、医療器具ではなく、いびき改善、いびき防止グッズとしての販売です。つまり、薬などのように医療費控除の対象にはなりません。治療目的ではなく、快眠枕のようなアイテムで、汎用的なものなのです。まず試しにAmazonで購入してみてもいいですが、医学的な治療目的では使えません。

睡眠時無呼吸症候群ではなく、単にいびきが大きい人が、これによって改善し、いびき防止につながることはあります。歯科医のマウスピースは、睡眠時無呼吸症候群という診断がないと製作できません。単にいびきが大きい人は、Amazonのいびき防止アイテムのマウスピース購入してみてください。

CPAPによる治療

CPAPという鼻に装着したマスクから送り込んだ空気の圧で空気の通り道を確保する治療です。酸素マスクのようなマスクを鼻に着けて電気の力で空気を送り込み気道を確保します。鼻呼吸から気道全体を広げていきます。

家庭用電源に接続して行う機械装置で、結構大掛かりになりますが、睡眠時無呼吸症候群の治療、改善効果は非常に大きく、いびきも防止できます。月5,000円前後の負担になります。重度の睡眠時無呼吸症候群の人は、ダイエットと合わせてこのCPAPによりいびきの改善を図ります。

CPAPについては下記の記事でもまとめていますので、ぜひご覧ください!
【シーパップとは?】費用や副作用、効果をご紹介!

いびきが少ない快適な睡眠がもたらすメリット

いびきを防止する、つまりしっかり深い呼吸が睡眠時にできていると、睡眠も深くなります。深い睡眠は疲労の回復、脳の成熟、ストレス解消、身体組織の修復・回復、記憶の強化などさまざまなメリットがあります。

特に深い眠りである「ノンレム睡眠」を一定時間確保するためには、しっかりと呼吸できることが大切であり、いびきが大きいと呼吸が浅くなり、ノンレム睡眠時間が確保できなくなります。

そのため、睡眠時間が長くても、疲れが取れず日中眠いという身体にとってリスクが大きい状態が続きますので注意してください。

いびきが少なく深い睡眠が取れれば、多少睡眠時間が少なくなってしまっても、身体の回復やストレス解消が可能です。回復力を増やす意味でもいびきを防止して、呼吸と眠りを深くするのをおすすめします。

参考:サイエンス社『生理心理学』2016 P201-226

根本的な改善をするならイビキメディカルクリニックの「パルスサーミア」がおすすめ

ここまでは睡眠時無呼吸症候群に対しての対処療法的な治療法をご紹介してきました。

しかし、いびきが何によるものなのか素人判断は禁物です。信頼できるクリニックを受診し、その大きないびきの原因を知ってからどのような防止策が良いのかご判断ください。いびきの原因によっては健康リスクがすでにあるかもしれません。

根本から解決したい場合は、レーザー治療を行ってみてはいかがでしょうか。

イビキメディカルクリニックでは、患者様のお悩みを詳細にお伺いした上で、施術をご希望されれば、最先端治療の「パルスサーミア」をご案内しております。

詳しく知りたい方はぜひ、お問い合わせください。

【よくある質問】

Q.いびきが大きいと必ず睡眠時無呼吸症候群なのでしょうか?

A.そういうことではありません。いびきが大きくても無呼吸の状態がない、少なければ睡眠時無呼吸症候群にはなりません。しかし、素人判断は禁物ですので、いびきが大きいと指摘された場合、ぜひ耳鼻科やいびき外来などで検査してみましょう。

Q.防止策を取れば必ずいびきは防止できるのでしょうか?

A.何が原因でいびきが大きいのか?それによって防止策が変わります。瘦せていていびきが大きい人は、それ以上ダイエットしても効果がないかもしれません。気道が狭いことが体質的なものならば手術なども視野に入ります。

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